2009年7月23日木曜日

Cardioversion後のST変化

cardioversionの直後にSTsegmentやT波の心電図変化が見られます。QRS幅やQT間隔は通常変化ありません。単相性除細動器よりも二相性除細動器のほうが変化の頻度や程度が低いそうです。通常心電図変化は5分のうちには改善します。
心室性不整脈に対するcardioversion(単相性)のある研究(Circulation 1986;73:73-81.)では、ST上昇15%、ST低下35%に見られ、その他T波増高も見られました。これらの変化の多くは非特異的なものであり、心室性不整脈を引き起こすような虚血変化とは言えないものと解釈されています。
心房細動、心房粗動に対するcardioversion(単相性)の研究(Am Heart J 1991;121:51-6.)でも19%にST上昇が見られましたが、1.5分以内に改善したとのことです。ST上昇の機序は不明で、心筋マーカー上昇が伴うことも稀です。心外膜剥離術後の患者は特にST上昇を呈し易いそうです。
ショック後の一過性ST上昇は我々の経験の中でも時々遭遇することですが、あまり気にしていませんでした。これを読むとやっぱり、気にしなくてもよいことみたいなので、よかったです。

参考:Up To Date

2 件のコメント:

  1. いつも勉強になります!!

    カルディオバージョン一つとっても奥が深いですね!!

    ACLSインストって勉強になる事ばかりです!!

    私はPALSにも手を出しているのですが、、、、、もっと勉強しないと!!

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  2. 有り難うございます!励みになります。

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