2009年9月2日水曜日

上室性頻拍と突然死

古い文献(JACC1991;18:1711-9)ですが、突然死から救命された290人のうち、13人(4.5%)が、上室性頻拍から心室細動に陥ったのを目撃された、或いはそれを強く疑われた例だったそうです。

13人のうち5人が副伝導路と心房細動を有しており、1人が副伝導路とAVRT(房室回帰性頻拍)を有しており、各々心室細動に至ったとのこと。
3人はAVNRT(房室結節回帰性頻拍)、4人は心房細動で、各々発作時に房室伝導が促進され心室細動に至った。

AHA ACLSメガコードケースBの規則的で狭いQRS幅の安定した頻拍患者がその後心室細動に移行するというシナリオ。以前も病態の推測を書きましたが、上記文献からすると、確率的には4/290=1.4%(心房細動を除いた)とやっぱり稀なケースですね。

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