2010年1月1日金曜日

除細動後の胸骨圧迫再開によるVF誘発

院外VFへのAEDによる除細動のお話。First shockでの除細動成功後の胸骨圧迫がVF再発に関与する、というアムステルダム発の興味深い文献(Chest Compressions Cause Recurrence of Ventricular Fibrillation after the First Successful Conversion by Defibrillation in Out-of-Hospital Cardiac Arrest)を見かけました。アブストラクトしか見ていませんが、是非原文を見たいと思いました。

院外VFに対し、AEDを作動。GL2000方式(ショック→リズム/パルスチェック→胸骨圧迫)、GL2005方式(ショック→胸骨圧迫)をランダムに施行(各々約70例)。ショック(除細動成功)後の胸骨圧迫再開までGL2000方式は30秒、GL2005方式は8秒(中央値)。VF再発は、各々40秒後、21秒後に見られた。胸骨圧迫再開からVF再発までの時間は各々6秒、8秒。CPR再開前に比する、CPR再開後初めの2秒におけるVF再発のhazard ratioは15.5。CPR再開8秒後では、VF再発のhazard ratioはCPR再開前と同等だった。
結論:除細動後の早期CPR再開は早期VF再発の原因となり得る

うーん。機序としては、非VFに対し胸部叩打を施すことで、かえってVFを誘発してしまうことがあり得るといった、いわゆる胸部叩打法(参考:AHAガイドライン2005 P83)と関係あるのかな?

3 件のコメント:

  1. 貴重な文献をありがとうございます。

    ただ、ショック後数秒で胸骨圧迫再開できるのに、、、、8秒も待つのは何でなんでしょうね。

    是非原文をお願いいたします!

    コースでこのような文献を見たのですが、、、、と循環器の先生に言われた時には、認知症になったふりをします(^.^)。

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  2. 忘れていました。今年もよろしくお願いいたします。

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  3. Kim先生、有り難うございます。今年も宜しくお願い致します。

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