2011年5月27日金曜日

気分不良の心電図

さて、この心電図、なんでしょう?
中年男性、気分不良を訴えています。







完全房室ブロック、心室補充調律はHR20か、それ以下。この心電図の波はP波です。QRS波は全く出ていません。こんな12誘導心電図はなかなか珍しいですよね。心静止(asystole)の定義は混沌としていますが、AHA G2010ガイドライン(S735)には、「asystole(ventricular asystoleと表現したほうがベター)は心房の電気的活動の有無に関わらず、心室の電気的活動が同定できないもの」と記載されています。この記載からすると、これは心静止の12誘導心電図ということになりますね。。。。
しかし、一応意識はありますので、すべきことは、超症候性超徐脈の処置です。アトロピンは無効でした。同時にTCP作動、すぐさま経静脈ペーシング挿入しました。G2010でちょっとランクアップしたカテコールアミンは使わなかったなー。

2011年5月18日水曜日

胸骨圧迫による意識回復

震災の影響で各種学会が中止となり、調子に乗って、AHAコースの予定を入れています。
先々週末はAHA BLS for HCP、BLS-R for HCP、先週末はAHA ACLS provider course。インストスタッフ不足で、激務だったたけにまだ疲れが抜けません(笑)。今週末はICLSとAHA BLS G2010のマテリアルを使用してのテストコース。来週末はAHA ACLS-R。自分としてはちょっとoverworkです(笑)。

一方で、本来の業務でも最近はCPRが連日のように行われています(汗)。
昨日のCPR。
受診が遅れたために、早期再灌流なされなかったSTEMI患者。入院数日後の昨日、大部屋で突然VF(ECGモニター装着していた)。ナースステーションのモニタでVF確認。私が患者のもとに駆けつけた時には看護師が既に胸骨圧迫していました。患者は意識あり、会話ができました。VFなのに意識がある??
看護師がAEDを装着しようとしましたが、私は「意識ある人に通常はAEDつけないよ」と言ってしまいました。手動式除細動器の装着を考慮しましたが、すぐには使えなかったので結局AEDをつけました。モニター付AEDだったのでモニター観察したかったからです。波形を確認すると、やっぱりVFで、ショック適応と解析され、ショックしました(AED操作時に、胸骨圧迫を止めると患者は意識消失しました)。すぐに胸骨圧迫再開、間もなく意識回復しモニターも洞調律を確認できました。自己心拍再開しました。



結局、VFで卒倒しましたが、看護師が素早く胸骨圧迫。胸骨圧迫中は意識回復しますが、胸骨圧迫を止めると意識消失。VFはその間ずっと継続していたわけです。看護師の胸骨圧迫が素晴らしかったわけですね(笑)。余計なことを言ってしまいました。失礼失礼。

この看護師、AHA BLS/ACLS providerです。

2011年5月6日金曜日

2005→2010




ちょっと寒いみたいです(笑)。