2009年11月30日月曜日

早期脳冷却CPR

AHAScientificSessions2009で発表されたPRINCE試験なるスウェーデンを中心とするヨーロッパの研究。心停止の確認された182人を通常のCPRを行う群(99人)と、RhinoChillデバイス(鼻カニューレを通じて冷却液を注入するデバイスらしい)を使用し脳を冷却しつつCPRを行う群(83人)に無作為に割り付けた。
通常CPR群の31%に対し、冷却CPR群では46.7%が生存退院し、神経学的状態もより良好であった(21.4%vs36.7%)。心停止後10分以内に蘇生が開始された137人では、通常CPR群の29.4%に対し、冷却CPR群では59.1%が生存退院し、退院時に神経損傷のない患者の割合も高かった(17.6%vs45.5%)。VF患者では生存率が高く、本試験に登録された56人のVF患者では、通常CPR群の47.6%に対し冷却CPR群では62.5%が生存退院し、退院時の神経損傷のない割合も高かった(28.6%vs50%)。
治療により3例の鼻血、13例の鼻の変色を含む18例の有害反応を認めたが、変色は生存した患者全員で回復した。

早期脳冷却CPRは結構有効性が期待できる方法のようです。

2009年11月29日日曜日

心タンポナーデの心電図モニター

AHA ACLSプロバイダーマニュアルには、PEAの原因検索における役立つ情報として”心電図モニター上の手がかり”の項目があります。心タンポナーデは心電図モニター上は「狭いQRS幅の頻拍」と記載されています。
確かに、慢性的に貯留した心嚢液によりタンポナーデに陥った場合は頻拍になるものと推測されます。しかしながら突如貯留した心嚢液によりタンポナーデに陥った場合は、(恐らくは迷走神経反射亢進が生じ)いきなり徐脈になることが多いのではないでしょうか。最近たびたび登場した急性大動脈解離Stanford A型により心タンポナーデに陥ったケースにおいても頻脈になった経験は全くありません。突然徐脈になります。

2009年11月28日土曜日

仙台新東京ライブ


今日は仙台新東京ライブに参加しました。
新東京の中村先生は様々な噂が飛び交い賛否ある方ですが、根っからの臨床家であることがひしひしと伝わっくるライブのコンセプトで、大変好感が持てる構成でした。また、LMTとbifurcationへのインターベンションに焦点が当たっており、学びの焦点も定めやすく、質の高い学術集会であると感じました。ただ、ライブ自体の時間が少ないことが大変残念でした。明日も参加予定です。明日も沢山のことを学びたいと思います。

2009年11月25日水曜日

”cm”と”mm"

今日はインターベンション系のある研究会で、かつて大変お世話になった、自分が永遠に尊敬する先輩に久しぶりにお会いすることができました。会話の中でのその先輩のお言葉「血管外科のEVTは”cm”の世界。循環器医のEVTは"mm"の世界。明らかに技術的に差がある。」(EVT:Endovascular therapy(血管内治療))
世界の血管外科医の技術を間近に見た上でのその言葉には妙に説得力がありました。(参考

2009年11月22日日曜日

独歩来院

高齢男性。気分不良で独歩来院。血圧120/程ですが、徐脈。心電図とったら、ちょっとびっくり。

こんなに徐脈でも歩いて来院できることに驚きました。P派は判然とせず、洞不全+接合部補充調律でしょうか。
初期対応をした初期研修医はIV,O2,モニターして、除細動器/TCPをベッドサイドに用意しておいてくれました。すばらしい。AHA ACLSコースを受講してくれている研修医でした。
アトロピンをIVしつつ、TCPをいつでも作動させられる状態にして頚静脈ペーシングを挿入しました。結局腎機能悪化、高カリウム血症が背景にありました。

研修医や非循環器医には、TCPは躊躇なく作動させましょう、とお伝えしていますが、やっぱりTCPのあの痛み刺激は気になります。循環器医として徐脈自体のリスクを勘案して、作動させずに対応しましたが、研修医教育としてはあまり良い姿ではなかったかなとも思います。

2009年11月21日土曜日

不安定頻拍性心房細動

5-6時間前からの嘔気、嘔吐、気分不良で救急搬送された中年男性。血圧60-80/とショック状態で、心拍数190bpm前後とかなりな頻拍。ぐったりとした感じで重症感あり。
心電図は基本はQRS幅の狭い頻拍ですが、時にQRS幅が広くなります。


RR間隔は不整であり、P派も判然とせず、頻拍性心房細動が最も疑われました。QRS幅が広くなることろは変行伝導でしょうか。いずれにしてもこの頻拍が状態を悪くしている可能性が高く、不安定頻拍として同期下電気的cardioversionを試みました。二相性100Jでショックしましたが、一瞬洞調律に復すものの直ぐに心房細動に戻ってしまいました。念のため、もう一度150Jで試みましたが同様に直ぐに再発してしまいました。再発予防としてアミオダロン150mg/10分で静注しました。
またこの間、著しい代謝性アシドーシス(pH7.0)が発覚し、メイロンも併用しました。アミオダロン投与後、再度150Jでショックしましたが、今度は全く洞調律に回復しなくなりました。200Jに上げてショックしましたが、やはり一瞬も洞調律に戻らず、無効でした。
ただ、アミオダロンの陰性変時作用のためか心拍数は160-170bpmほどに低下傾向、アシドーシス補正も効いたか、血圧はやや上昇傾向80-90/、自覚症状も軽減し、著しい不安定状態からは脱してきました。心臓超音波検査で観察すると、左室収縮能は悪くなく、器質的異常は明らかではありませんでした。左房拡大なく心房細動も慢性なものではない可能性が高いと推測されました。血管内脱水もあり、補液を増量しました。ジギタリスと少量のヘルベッサーを投与し心拍数コントロールを試みました。循環動態は徐々に軽減改善し、数時間後には洞調律に回復しました。

その後アルコール多因歴などが明らかとなり、アルコール性ケトアシドーシスが病態の主と疑われました。アシドーシスと著しい脱水状態から頻拍性心房細動を続発し、状態がさらに悪化した、、、というようなシナリオの可能性が高いと推測されています。頻拍性心房細動による純粋な不安定頻拍ではなかったということです。臨床はシンプルにはなかなか行きません。本当に難しいです(汗)。
結果的には決して間違った対処にはなっていませんが、学びの多い経験でした。

1.不整脈そのもののみならず全体的な病態を見る習慣を忘れてはいけません、とまたまた再認識致しました。
2.アルコール性ケトアシドーシスという病態を学びました
3.頻拍性不整脈の改善においてもH's and T's(脱水、アシドーシス)の補正が重要であることを認識する良い例でした
4,アミオダロンの除細動閾値上昇作用の可能性を再認識しました

各項目についてはまた後日触れようと思います。

2009年11月16日月曜日

CPRの中断

先日のBLSコースの反省会の時、自分としては、はっとさせられる話題がありました。

BLSプロバイダーが、一度始めたCPRを中断して脈拍チェックをすることは基本的にはありません。明らかなる随意的な動きの出現や意識回復が無い限りはひたすらCPRを継続するわけです。

窒息に陥った傷病者に対し腹部突き上げ法を施していますが、奏功せずついには意識を失い、横たわってしまいました。BLSプロバイダーは、救急コールとAEDを要請し直ぐにCPRを始めます。
さて、AEDが到着した時、どう対応するのでしょうか?

AEDは意識無く、呼吸無く、脈拍が無い、心肺停止と判断した傷病者のみに装着します。窒息で倒れた方は"CPR"をしているにもかかわらず、心肺停止か否かは判断できていません。
従って、AEDが到着したら"CPR"を中断して、脈拍確認をする必要があります。脈拍が無ければAEDを装着しますし、脈拍があればAEDは装着しません。
"CPR"を中断して脈拍チェックするという行為に抵抗を感じてしまいますが、このケースは、BLSプロバイダーが"CPR"を中断して脈拍チェックをする必要がある例外的状況でしょうか。
AHAは、窒息で意識を失った傷病者に対する処置を"CPR"と表現していますが、正確には決して"CPR"ではなく、単なる"胸部突き上げ法"です。教育的にシンプルにするために"CPR"としているのでしょう、恐らく。心肺停止に移行した時にも良き対処につながります。

したがって,窒息で意識を失った方に対する胸部突き上げ手技を"CPR"と表現することは必ずしも正確ではないと思われますし、”CPR”と表現することで中断に抵抗感が生まれますが、AEDが到着したら、一度中断して呼吸循環をチェックしAEDの適応の有無を検討する必要があると思われます。まあ窒息を解除しなければ根本的回復は望めないでしょうが。

2009年11月15日日曜日

2人の救助者による乳児のCPR

AHA BLSコースで、2人の救助者による乳児のCPRにおいて、「5サイクル(約2分)ごとに役割交代する」とプロバイダーマニュアルに記載されていますし、DVDでもその旨言っています。
乳児の2人によるCPRでは胸骨圧迫と換気は15:2ですから、5サイクルと2分は矛盾します。
5サイクルなら概ね1分ですし、2分なら概ね10サイクル。交代タイミングはどっち?と以前から議論になったことがたびたびありました。
と思ったら、2009年9月Errata が出ていたんですね、知りませんでした。
結論は、「2分毎に役割交代」だそうです。サイクルの記載はないようです。すっきりしました。

2009年11月13日金曜日

基本

AHA ACLSコースでインストラクションを行うにあたり、AHAで提供されるポスターなどの教材以外に自分なりに工夫して補助教材を作ることがあります。受講生の理解を促すために、とか、見やすいように、、、との意識で始めるわけですが、知らず知らずのうちに補助教材が増えていく傾向があります。更にはプロバイダーマニュアルには出ていないが、ACLS Resource Textなどに出ていることを補助教材として作り込み、提供してしまったり。極端な例では、補助教材が指導の中心になってしまったりして。
補助教材は受講生は持っていません。プロバイダーマニュアルは持っています。
やはり補助教材はあくまでも補助。プロバイダーマニュアルを主体に、その都度関連のページを提示させたりしながら指導することが、当たり前のようですが、重要です。参照して頂いた箇所はそれなり印象に残るでしょうから、受講生も後で復習しやすいです。
教えすぎないことも重要です。モニターチェックリストにも”教えすぎず”との記載があります。
当たり前なのですが、大変重要なことを再認識致しました。

2009年11月12日木曜日

また、、、

その後、また一例ありました。
重症心筋梗塞で入院中の患者。PCIから1週間程経ち、病状は落ち着いていたのですが突如ショックとなりました。原因検索や、中心静脈路確保など対処中に心肺停止、PEAになりました。
結論としては、CTにて後腹膜腔に巨大血腫を認め、この出血によるhypovolemiaでした。カテとは直接の関連はありません。抗血小板薬は複数投与されていました。
血栓症と、出血性合併症は本当に紙一重で、特に高齢者はなかなか難しいです。



2009年11月11日水曜日

specific diagnosis

先日のACLSの反省会で今さら気づいたこと。
ACLSメガコードケースB:安定頻拍→VF→PEAのシナリオ。
メガコードテストチェックリスト4で、QRS幅の狭い安定頻拍に対し、「頻拍を認識する(特定診断のために12誘導心電図、臨床情報収集等を行う)」と記載がありますので、メガコードテストでは、12誘導心電図を記録しなければ(するよう指示しなければ)Remediationの対象になると思っていました。
しかし、ACLSプロバイダーマニュアル英語版では「Recognizes tachycardia(specific diagnosis)」という記載になっています。必ずしも12誘導心電図を記録しなくても診断に迫れれば言い訳ですね。(当然、現場では是非12誘導心電図を記録して頂きたいですが。)
英語の原本を良く読んでおかないといけませんね。


2009年11月10日火曜日

恐怖の経鼻胃管挿入

高齢女性に経鼻胃管を挿入中、突如心肺停止、PEAに至った事例がありました。
直ぐにCPRを開始、途中VFにも移行し、除細動や、アドレナリンも要しました。
自己心拍再開し,一命を取り留めました。
それなりに重症疾患を有する患者でしたが、心肺停止に直結する病態が特に見当たりませんでした。
経鼻胃管挿入は迷走神経反射を亢進しうる手技です。強い反射を促し、心肺停止に至ってしまったのでしょうか。なかなか経験しないケースと思います。当院では経鼻胃管はたいてい初期研修医が行う手技ですが、このようなケースもあり得るという認識が必要かもしれません。

2009年11月9日月曜日

QRS幅の広い頻拍

高齢女性が呼吸苦、食欲不振を主訴に救急受診。血圧110/70、PR150程と頻脈。SpO290%強。心電図をとったら急患室は騒然となったそうな(苦笑)。


うーん、確かに。QRS幅の広い頻拍。ドキッとします。”わからねばVTと考えよ”。
その通りです。非循環器医やコメディカルの方なら、循環器医に直ぐに相談しましょう。
相談しつつ情報収集。こんなとき役立つのは?そう、過去の心電図ですね。

今回も、有りましたー!1年前の心電図(喜)。


洞調律ですが、今回の頻拍時のものと極性は同じです、どの誘導もQRSの向きが同じです。頻拍時のRR間隔は不整ですから、これは元来の左脚ブロック+頻拍性心房細動の可能性が高そうです。非循環器医がここまで読む必要はないですが、QRS幅の広い頻拍であっても明らかなるRR間隔不整であればVTではない可能性が疑われるわけです。
このケース、ジゴキシン、ヘルベッサー静脈内投与により、こんなになりました。P波は確認できず、RR間隔は絶対不整、明らかに心房細動です。


結局、頻拍性心房細動により心不全に陥ったという病態だったようです。
心室応答コントロールで病態は改善傾向を示しました。

心不全症状を有する頻拍ですと、ACLS的には不安定頻拍と考えることになるでしょう。とすると、cardioversionが第一選択になります。非循環器医のみで対処せざるをえない状況においては、その方針も悪くないです。でも可能な限り循環器医にコンサルトすることがやっぱりより安全です。

循環器医はより専門的な判断で、上記の対処になります。しかしながら安易に非循環器医が真似をしないほうがいい、ということは常に研修医にはお伝えしています。

2009年11月8日日曜日

モニター

今週末はACLSコースに参加しました。インストラクター更新のためのモニターを受けさせて頂きました。最近は諸々の事情で自身でACLSのインストラクションする機会が随分と少ないこともあり、”感覚”が鈍っているという感じは否めませんでした。インストラクションはコンスタントに継続することが、良きインストラクターとしての大事な因子の一つと改めて感じました。
また、自身のインストラクションを客観的に評価される機会の必要性を痛感しました。質の高いインストラクションを自分なりに追求するうちに、方向性が微妙にぶれてくることがどうしてもあり得ます。この方向性の是正が必要です。そのような意味でも、今回のコースは自分にとっては大変有意義でした。

2009年11月6日金曜日

阪神淡路大震災から14年


先日当院で「災害医療の原点へ」という講演が行われました。阪神淡路大震災に関する講演です。もう14年前のことですが、思いは全く薄れていない、講演でした。
阪神淡路大震災が起きたまさにその時、兵庫県立淡路病院で当直業務をしていたという水谷先生がお話頂きました。当時の現場のビデオが放映されました。貴重な映像です。淡路病院の救急外来は大混雑。次々救急車が搬入され、廊下でCPRをしている姿などが映し出されています。今程トリアージなるシステムはあるわけもなく、しかしながら、それなりにトリアージされていたり、混乱しながらも工夫する姿も垣間みれます。
14年前にもなりますが、自身の貴重な体験と、貴重な映像で、多忙の中、今もなお講演活動で全国を駆け回り、災害医療の重要さを訴えている水谷先生の姿勢には感銘を受けました。
一見災害とは無関係の循環器内科の先生です。自分と同じ科ですので、なおさら感心しきりです。
災害は他人事ではないこと。明日にでも降り掛かることがあること。十分に準備しておくこと。よく考えて行動すること。。。。当たり前のことといえばそうなのですが、いろいろと改めて身にしみることが多々あります。

熱い思いがひしひし伝わってくる講演でした。
まだ講演して頂いていない施設であれば、お願いするとよいと思います。

2009年11月5日木曜日

よかったよかった

今日は気分がいいです。ヤンキース松井MVPおめでとう。大道、亀井、阿部、みんな良く打った。万歳ジャイアンツ。おやすみなさい。

キター!

昨日書いたACLS EPコースのスタッフ参加要望の件。
なんと、記事を書いた途端にCDの先生からメールが来ました。

検討いたしましたが残念ながら先生のご要望にそうことは出来ませんことを御返答申し上げます。
先生の熱意は有り難く誠に敬服しておりますが何卒ご理解のほどよろしくお願い致します。


お返事頂けたことは有り難いことですが、、うーん、やっぱり難しいみたいですね(苦笑)。
それでも、”検討”してくださったんですね。感謝致します。

いずれにせよ、『JAA-ITCは、他ITC所属者のスタッフ参加を認めない』と解釈できます。

色々な背景があるのでしょうが、その過程はどうであれ、結果として"学びの機会"を制限してしまう姿勢は、同じく教育にたずさわる者として大変残念なことと個人的には思います。

考えてみれば、ACLS EPコースを受講させて頂けただけ有り難い話ではあります。

2009年11月4日水曜日

返事

そういえば、日本ACLS協会のACLS-EPコース受講後に、今後復習のためにスタッフ参加が可能かをお聞きしたところ、「この場ではお答えできないので後日メールで御連絡します」との返事を頂いていました(9/24みんな仲良く。)。自分はJCS-ITC所属ですので、微妙なお願いを協会の方がどのように対応して頂けるか楽しみにしていたのですが、予想通り、返事は今のところありません(苦笑)。ざんねーん。

アナフィラキシーにおけるエピネフリン

ACLS Resource Textには、アナフィラキシーにより全身的な徴候を呈している患者は全例早期にエピネフリン筋注投与せよ、と記されています。
低血圧や気道浮腫、呼吸障害を呈しているなら勿論ですが、そうでなくとも投与したほうがよいと解釈できます。
アナフィラキシーに対するエピネフリンの作用は単なる血管拡張や気管支拡張と思っていたのですが、そうではないとACLS-EPコースで教えて頂きました。
エピネフリンのα作用は血管収縮を来たし、血圧を上げ、冠灌流を改善し、血管浮腫を軽減します。β2作用は気管支攣縮を軽減します。この辺は当たり前かもしれませんが、更に肥満細胞や好塩基球から各種メディエーターの放出を抑えるそうです(The Textbook of Emergency Cardiovascular Care and CPR)。
アナフィラキシーにとってエピネフリンは特別な薬と考えましょう!とコースでは教わりました。
臨床現場ではまだまだエピネフリン使用頻度が少なかったり、量が足りなかったり、投与方法が不適切であったりすることが少なくなく、これがアナフィラキシーによる死亡につながっている、と上記Textbookには記載されています。
アナフィラキシーへのエビネフリン投与の絶対禁忌はなく、アナフィラキシーの症状回復や救命は早期かつ十分なエピネフリン血中濃度、組織濃度にかかっている、、とも記載されています。だいじなんだ。
エピネフリンは、アナフィラキシーにとっては大変重要な薬のようです。


2009年11月3日火曜日

新ダイエット法

最近朝食、昼食は採らず、夕食のみの食生活です。普通に空腹感を感じますが、死にそうなくらい(笑)の空腹感は意外と感じません。やはり釜池氏の言う通り、朝食をとらないことがよいのかもしれません。
先日親知らずを抜歯しました。なかなか血が止まらず、翌日は1日中出血が持続、終日口の中は血の味がしました。この日は驚くくらい空腹感を感じませんでした。じわじわしみ出る血液を飲んでいたからだと思います。良いことを思いつきました。これは、良いダイエット方法だ!(笑)。
腹が減ったら自分の血液を舐める。空腹感で苦しむことなく、痩せることができます(笑)。

2009年11月1日日曜日

また大たこ

呼吸困難、胸部不快、意識障害で搬送された高齢女性。血圧190/、Sp0294%(6L酸素)。心電図はまたまた広範なST上昇。

STEMIにしては広範すぎるし、タコ??
ポータブル心エコーで心臓を覗くと、左室心尖部の動きは多少悪く見えるもほぼ左室収縮は正常と思われ、タコじゃない?小タコ???。
その割にあまりに心電図変化が派手すぎる。。。くも膜下出血??意識障害もあるし。190/ほどであった血圧を下げつつ、頭部CTを撮影、有意所見なし。
もういちど心臓専用の心エコーで施行したところ、あれれ??左室心基部のみ収縮し、他は著明な壁運動低下している大ダコでした。たこつぼ型心筋症では、心電図ST変化→壁運動異常の順で変化するのでしょうか?通常心筋虚血では、冠動脈閉塞→壁運動低下→心電図ST変化→胸痛 となりますが。。。
ちなみに意識障害は、心不全→肺水腫→換気不全→CO2ナルコーシス(+低酸素)でした。
たこつぼ型心筋症により心不全になったのか、afterload mismatch?による心不全肺水腫で苦しくてたこつぼ型心筋症を続発したのか、わかりません。