ROSCの話の続き。
ちょっと自分でも混乱しており、前回の記事も少し手直ししました。
前回記事での混乱の一つの原因は、
頚動脈触知のROSC判断への「精度」
という漠然とした指標を使うからだろうと思い、
頚動脈触知のROSC判断への「感度」と「特異度」
に分けて考えようと思いました。
すなわち、
ROSC判断の感度=ROSCしていることを、ROSCしたと判断する
ROSC判断の特異度=ROSCしていないことを、ROSCしていないと判断する
ということです。
それでは、「ROSCの定義」を調べてみますと、、、、、
多くの文献は、「頚動脈触知=ROSC」と定義しています笑。
これでは、感度、特異度、、、という話にはなりません笑。
中には、平均動脈圧50mmHgをROSCと定義している文献(Vukmir et al 2004)もあります。
本当は、「頚動脈触知」よりも優れたROSCの指標があるはずです。
頚動脈は触れないけれども、最低限脳灌流が保持されており、CPRを中止しても良い状態があるかもしれません。
頚動脈は触れているけれども、脳灌流が不足しており、CPRを継続したほうが良い状態があるかもしれません。
カテ室で、動脈圧ラインが挿入されている状態で、患者の血圧が低下してしまった。頚動脈触知は明確ではなく通常ならCPRを始めるところだが、動脈圧ラインで動脈圧波形が出ており、収縮期血圧50mmHgくらいあるのでCPR開始しない、、、このような場面は正直あり得ると思います。それが、許容されることか、許容できないことか、よくわかりません。収縮期血圧50mmHgなら良いのか?60mmHgなら良いのか?あるいは、40mmHgでも良いかも?
どなたか、良い情報あれば教えて下さい笑。
こんな表も作って見ました。数値に関しては、参考値ですので細かい相関に関しては無視してください。
ご意見あればお願いします。