恒例のTOPICです。大都会東京、渋谷、おしゃれなホテル、セルリアンで開催される心臓カテーテルに関する学会です。
近所での開催ですので、仕事を早く切り上げ夕方から参加しました。平日にも関わらず多くの参加者でにぎわっていました。
会場到着直後、とりあえず目の前で行われているセッションを拝聴しました。最近盛り上がりを見せているSlender PCIの、"Slender Video Live"。Slender PCIには以前より大変興味がありますので、食いつきました(笑)。会場内は立ち見が出る程の盛況振りでした。
途中からの参加ですので、なんとも言えませんが、見た範囲では、うーんという感じ。
有名な某先生のビデオライブでしたが、CTOへの5F PCI。5Fでおこなったからこそ不成功で終わる手技。6-8Fなら問題なく成功でしょう。うーん。
2nd sessionで中途6Fに切り替え成功しましたが、その手技後引き続き行った他枝病変へのPCI(これもCTO)では偽腔へのステント留置という雑な仕上がりのPCIでした。ガイドワイアー通過が、true-false-tureならまだしも、true-falseのままステント留置です。常識では考えられません。長期のpatencyはあまり期待できないのではないでしょうか。
ビデオ後のdiscussionも消化不良です。不成功のPCIを許容するような意見が多かったですが、説得力が全くありません。残念です。
患者さんのことを考えると、複雑な思いを抱かざるを得ません。"Slender"を否定するわけではありませんが、こんな手技を続け、また、こんな手技を許容するような議論を続けるようですと、未来は暗いのではないかと思ってしまいます。
ライブを行っている先生は一流の先生ですので、まだ善し悪しの判別がつくでしょうが、聴衆には若い先生方も大変多い会場でした。"Slender PCI"は若い先生の注目度が高いのでしょう。子供が大人の危険な遊びを真似すると、非常に問題があります。危ない。""Slender"の世界は危険と隣り合わせだと思います。Slender系の学会に参加するたびに同じような思いを感じます。Slenderの世界を応援するからこその心配事です。倫理的にもきちんとしたステップを踏んだ"Slender PCI"の普及を望みます。
お子様にとっては、現状ではSlenderPCIは、せめて非CTO病変に限定する方針が宜しいと思います。PCIにおいて、CTOは、やはり別物です。患者のことを本当に思うなら、個人的には、CTOは落合先生の主張通り、FA 8Fが最善と思っています。
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