6週間連続で週末使って(苦笑)G2010に関わり、感じた事。
High Quality Compressionは全ての医療従事者に必須のスキルです。
地震大国日本の国民一人一人にとって震災対策が必須であることと通じるものがあるような気がします。
皆出来ると思っているけれど、殆どの人が出来ないHigh Quality Compression。
必要性は分かっている(つもり)だけれど、いざという時に出来ないHigh Quality Compression。
国家試験や専門医の実技試験に出てもよいくらいです。
これが出来ないと医療従事者でいられない世の中が将来的にやってくるような気がしてしまいます。
High Quality Compressionのためには、それなりの体力が必要です。
命を救うためのcompressionのためには、身体を鍛えなければいけません。ということで、医療従事者は必ず腕立て100回/日しなくてはいけない、、時代がくるかもしれません(笑)。 →参考記事
朝のカンファレンスで、医局員全員で腕立てとか(笑)。
High Quality CPRを教える立場にいる人に最も必要なもの、それは、それが本当に必要である!という " 熱意 ! 情熱 ! "
今のところの結論です。
総合病院勤務医の日々の雑感、日常診療、特に循環器領域、BLS ACLSといった心肺蘇生教育等を中心とした日記です。 些細なことでも今日学んだことを皆様と分かち合い、明日に活かせれば良いと思っています。
2011年6月14日火曜日
2011年6月8日水曜日
AED充電中の胸骨圧迫
G2010 AHA ACLSのDVDでのAED。(ショック適応のアナウンス後の)充電中も胸骨圧迫を行っています。絶え間ない胸骨圧迫への意識が強いようです。
当ブログでもこの辺のことはかつて話題になりました。http://jblog20090211.blogspot.com/2009/02/aed.html
読み返してみて、思い出す事も多々あり、勉強になります。何事も反復です。
今時のAEDの充電時の解析継続の有無はどうなっているのかな?ご存知の方、御教授を。
当ブログでもこの辺のことはかつて話題になりました。http://jblog20090211.blogspot.com/2009/02/aed.html
読み返してみて、思い出す事も多々あり、勉強になります。何事も反復です。
今時のAEDの充電時の解析継続の有無はどうなっているのかな?ご存知の方、御教授を。
2011年5月27日金曜日
気分不良の心電図
さて、この心電図、なんでしょう?
中年男性、気分不良を訴えています。

完全房室ブロック、心室補充調律はHR20か、それ以下。この心電図の波はP波です。QRS波は全く出ていません。こんな12誘導心電図はなかなか珍しいですよね。心静止(asystole)の定義は混沌としていますが、AHA G2010ガイドライン(S735)には、「asystole(ventricular asystoleと表現したほうがベター)は心房の電気的活動の有無に関わらず、心室の電気的活動が同定できないもの」と記載されています。この記載からすると、これは心静止の12誘導心電図ということになりますね。。。。
しかし、一応意識はありますので、すべきことは、超症候性超徐脈の処置です。アトロピンは無効でした。同時にTCP作動、すぐさま経静脈ペーシング挿入しました。G2010でちょっとランクアップしたカテコールアミンは使わなかったなー。
中年男性、気分不良を訴えています。

完全房室ブロック、心室補充調律はHR20か、それ以下。この心電図の波はP波です。QRS波は全く出ていません。こんな12誘導心電図はなかなか珍しいですよね。心静止(asystole)の定義は混沌としていますが、AHA G2010ガイドライン(S735)には、「asystole(ventricular asystoleと表現したほうがベター)は心房の電気的活動の有無に関わらず、心室の電気的活動が同定できないもの」と記載されています。この記載からすると、これは心静止の12誘導心電図ということになりますね。。。。
しかし、一応意識はありますので、すべきことは、超症候性超徐脈の処置です。アトロピンは無効でした。同時にTCP作動、すぐさま経静脈ペーシング挿入しました。G2010でちょっとランクアップしたカテコールアミンは使わなかったなー。
2011年5月18日水曜日
胸骨圧迫による意識回復
震災の影響で各種学会が中止となり、調子に乗って、AHAコースの予定を入れています。
先々週末はAHA BLS for HCP、BLS-R for HCP、先週末はAHA ACLS provider course。インストスタッフ不足で、激務だったたけにまだ疲れが抜けません(笑)。今週末はICLSとAHA BLS G2010のマテリアルを使用してのテストコース。来週末はAHA ACLS-R。自分としてはちょっとoverworkです(笑)。
一方で、本来の業務でも最近はCPRが連日のように行われています(汗)。
昨日のCPR。
受診が遅れたために、早期再灌流なされなかったSTEMI患者。入院数日後の昨日、大部屋で突然VF(ECGモニター装着していた)。ナースステーションのモニタでVF確認。私が患者のもとに駆けつけた時には看護師が既に胸骨圧迫していました。患者は意識あり、会話ができました。VFなのに意識がある??
看護師がAEDを装着しようとしましたが、私は「意識ある人に通常はAEDつけないよ」と言ってしまいました。手動式除細動器の装着を考慮しましたが、すぐには使えなかったので結局AEDをつけました。モニター付AEDだったのでモニター観察したかったからです。波形を確認すると、やっぱりVFで、ショック適応と解析され、ショックしました(AED操作時に、胸骨圧迫を止めると患者は意識消失しました)。すぐに胸骨圧迫再開、間もなく意識回復しモニターも洞調律を確認できました。自己心拍再開しました。
結局、VFで卒倒しましたが、看護師が素早く胸骨圧迫。胸骨圧迫中は意識回復しますが、胸骨圧迫を止めると意識消失。VFはその間ずっと継続していたわけです。看護師の胸骨圧迫が素晴らしかったわけですね(笑)。余計なことを言ってしまいました。失礼失礼。
この看護師、AHA BLS/ACLS providerです。
先々週末はAHA BLS for HCP、BLS-R for HCP、先週末はAHA ACLS provider course。インストスタッフ不足で、激務だったたけにまだ疲れが抜けません(笑)。今週末はICLSとAHA BLS G2010のマテリアルを使用してのテストコース。来週末はAHA ACLS-R。自分としてはちょっとoverworkです(笑)。
一方で、本来の業務でも最近はCPRが連日のように行われています(汗)。
昨日のCPR。
受診が遅れたために、早期再灌流なされなかったSTEMI患者。入院数日後の昨日、大部屋で突然VF(ECGモニター装着していた)。ナースステーションのモニタでVF確認。私が患者のもとに駆けつけた時には看護師が既に胸骨圧迫していました。患者は意識あり、会話ができました。VFなのに意識がある??
看護師がAEDを装着しようとしましたが、私は「意識ある人に通常はAEDつけないよ」と言ってしまいました。手動式除細動器の装着を考慮しましたが、すぐには使えなかったので結局AEDをつけました。モニター付AEDだったのでモニター観察したかったからです。波形を確認すると、やっぱりVFで、ショック適応と解析され、ショックしました(AED操作時に、胸骨圧迫を止めると患者は意識消失しました)。すぐに胸骨圧迫再開、間もなく意識回復しモニターも洞調律を確認できました。自己心拍再開しました。
結局、VFで卒倒しましたが、看護師が素早く胸骨圧迫。胸骨圧迫中は意識回復しますが、胸骨圧迫を止めると意識消失。VFはその間ずっと継続していたわけです。看護師の胸骨圧迫が素晴らしかったわけですね(笑)。余計なことを言ってしまいました。失礼失礼。
この看護師、AHA BLS/ACLS providerです。
2011年4月30日土曜日
原子炉時限爆弾

原子炉時限爆弾 広瀬隆 ダイヤモンド社
地震大国の日本の地に、安全性が全く保証されていない原発が乱立している危険性を説いている本です。東日本大震災のおよそ半年前の2010年8月に出版されています。
正に、今回の福島原発事故が、この本の危惧する事態そのものです。この本を読むと、今回の福島原発事故は”原発産業がもたらす暗黒時代”のほんのプロローグで、今後更なる深刻な事態が続発することは間違いない、、、という思いを抱かざるを得ません。
再処理、増殖炉、プルサーマル、、、さらに危険な状況に進みつつある原発産業。
「電力会社が、自分が何をしているかさえ、誰も分からないまま、全体が集団的な無責任体制のまま、無自覚に暴走してしまっている。」
筆者の心配が,今回の福島原発の東電のずさんな対応にも垣間みれます。
筆者の心の叫び、それでいて冷静かつ客観的分析、そして今にでも自分の身に降りかかってきてもおかしくない現実味に、引き込まれます。まだ未読の方は、御一読をお勧めします。
頻拍・頻脈
先の、「徐脈ですが、徐拍ではない」 の記事に "徐拍”は一般的でないと、書きましたが、"頻拍”はよく使いますね。
頻拍、頻脈、混同して使ってしまいますが、正確には異なるものなのでしょう。
例えば、脈なし心室頻拍 (pulseless VT)は、「頻脈ではない(脈なし)が、頻拍である」、、という解釈でよいのかな。
頻拍性心房細動の場合は、心拍数と脈拍数が大きく異なることが多いですね。
頻拍、頻脈、混同して使ってしまいますが、正確には異なるものなのでしょう。
例えば、脈なし心室頻拍 (pulseless VT)は、「頻脈ではない(脈なし)が、頻拍である」、、という解釈でよいのかな。
頻拍性心房細動の場合は、心拍数と脈拍数が大きく異なることが多いですね。
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