日々やることが多くて首が回らない状態です。ワールドカップも重なり、究極の寝不足です。
それでも今日は当直の代休でした。わーい。でも寝て過ごす暇はありません。この代休を利用して、強行日程、朝4時起きで羽田関西空港経由、和歌山に来ています。目的はPOP LIVE !(笑)。なかなかシャレたネーミングですが、音楽のライブではありません。
「Physiology Oriented PCI Live Demonstration Course in Wakayama」の略です。
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赤坂先生率いる和歌山県立医大循環器内科が主となって行うPCIライブです。
難易度の高い症例を、高い技術で成功させる通常のライブとは異なり、FFR等、狭窄の機能的評価によりPCIの適応やエンドポイントを決定する、他とは趣が異なるライブです。FFRの勉強のために、生まれて初めて和歌山の地に足を踏みいれ、初参加しました。
会場の大学は大変広く、きれいで、人は少なく、開放的です!要するに田舎です(笑)!
肝心のライブは、4症例のみと、症例数を絞りじっくりと吟味する趣向です。初めの3症例は正直、FFRの良さが活かしきれない症例で、しかもカテ技術も??という感じでしたが、4症例めは非常に印象的な症例でした。右冠動脈#3の75-90%の症例。シンチはequivocalですが、angio上は明らかなる有意狭窄で、RCA dominantで結構大きい。FFRは0.8台。ATP持続静注をどんどん増量し、かつ冠動脈注入も併用したり、hyperemiaにかなり気を使っても、やっぱりFFR0.79のボーダーライン。OCTで形態的評価を加え、赤坂先生は平然と、「PCIは控えて、薬物治療で対処。これが我々の通常のスタンスです」。
もちろん深いディスカッションの上での判断ですが、日本の、いや世界のインターベンショナリストで、90%狭窄を前にして、平然とワイヤーを抜いて保存的治療に移行できる人がどれくらいいるでしょうか。エビデンスに基づき、患者の為に、無駄なことはしない。患者に、循環器医に、医療経済に、やさしい判断です。
今回のこの症例の経過やディスカッションを拝聴しただけでも和歌山に来た甲斐がありました。
十分なHyperemiaが得られているのかを考慮することも大変重要なことが分かりました。
夜は、おいしい地魚たべました。メニューでたまたま見かけた和歌山名物(らしい)梅わさびも。刺身にあえていただきます。つーん!からい(涙)!
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そして、密かな第二の目的、
マニア温泉を満喫(笑)。(密かに尊敬する人:郡司勇、松田忠徳(笑))
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鉄分が多い、赤いお湯です。26度の少々冷たい源泉と、加温した40度程の湯船を交互にはいることが推奨されています。
お風呂の出口には、源泉が出てくる蛇口が設置されており、自由に飲んだり、タンクに入れて持ち帰ったりすることができます。大変良心的です。
明日も半日ですが、和歌山でお勉強です。