"心臓マッサージ" ? "胸骨圧迫" ? どっち?といった話題は以前も出ました。
今更(笑)ですが、AHA ECC公式日本語サイトの右上から入れる、"CPR 50周年記念シンポジウム動画配信"には分かり易い情報があります。まだ見ていない方は、一度ご覧下さい。
胸骨圧迫は直接心臓を圧迫して心拍出を得ている、というよりは、胸腔内圧を上げることにより心拍出を得ている、という話です。
心肺停止となると、循環系(血管内)全体の圧は10mmHg程になります。胸骨圧迫すると胸腔内圧が75mmHgだけ上がり 胸腔内の血管全てにこの圧がかかり、10+75=85mmHgに上がり、これにより大動脈へ血液が拍出されます。静脈系は、静脈弁により血液が拍出されません。
この解説に使われている、下記の図、結構お気に入りです。
つまり、胸腔内の圧の変化がchest compressionの効果の機序であり、決して心臓をマッサージしているわけではないのです。
従って、"心臓マッサージ" はやはり不適切と考えるのが妥当でしょう。胸骨圧迫でよろしいと思います。
自分の関わるコースでは極力"心臓マッサージ" "心マ”は使用を控えるように言っています。
かといって、いちいち"胸骨圧迫"っていうのもちょい長くて、いいずらい。ついつい"compression"と言ってしまうことが多いのが現状。
確かに胸骨圧迫は言いにくいですよね。ましてや胸骨圧迫心臓マッサージも言いにくいです。良い言葉がないんでしょうかね!
返信削除最近は心臓ポンプセオリーも何割かあると言われているそうですね。難しいです。
心臓ポンプセオリーっていうんですね。知りませんでした。
返信削除有り難うございます。また教えて下さい。