2011年7月6日水曜日

心臓マッサージと胸骨圧迫

"心臓マッサージ" ? "胸骨圧迫" ?  どっち?といった話題は以前も出ました。

今更(笑)ですが、AHA ECC公式日本語サイトの右上から入れる、"CPR 50周年記念シンポジウム動画配信"には分かり易い情報があります。まだ見ていない方は、一度ご覧下さい。

胸骨圧迫は直接心臓を圧迫して心拍出を得ている、というよりは、胸腔内圧を上げることにより心拍出を得ている、という話です。
心肺停止となると、循環系(血管内)全体の圧は10mmHg程になります。胸骨圧迫すると胸腔内圧が75mmHgだけ上がり 胸腔内の血管全てにこの圧がかかり、10+75=85mmHgに上がり、これにより大動脈へ血液が拍出されます。静脈系は、静脈弁により血液が拍出されません。

この解説に使われている、下記の図、結構お気に入りです。





つまり、胸腔内の圧の変化がchest compressionの効果の機序であり、決して心臓をマッサージしているわけではないのです。
従って、"心臓マッサージ" はやはり不適切と考えるのが妥当でしょう。胸骨圧迫でよろしいと思います。

自分の関わるコースでは極力"心臓マッサージ" "心マ”は使用を控えるように言っています。
かといって、いちいち"胸骨圧迫"っていうのもちょい長くて、いいずらい。ついつい"compression"と言ってしまうことが多いのが現状。

換気回数

先日のBLSコース。時々、出る話題ですが、
BLSインストラクターとして、少しドキッとする質問。

呼吸停止患者(非心停止)へのBVMでの換気は、5-6秒に1回(10-12回/分)です。
心肺停止患者に高度な気道確保を挿入した場合の換気は、6-8秒に1回(8-10回/分)です。


では、呼吸停止患者(非心停止)に高度な気道確保を挿入した場合の換気回数は?

ぱっと、答えられるBLSインストラクターはほとんどいませんでした。

たしかに、BLSのマニュアル類には記載はなさそう。

ACLS provider Manualには明記されています。





ということで、5-6秒に1回(10-12回/分)でした。

2011年6月14日火曜日

High Quality Compression

6週間連続で週末使って(苦笑)G2010に関わり、感じた事。
High Quality Compressionは全ての医療従事者に必須のスキルです。
地震大国日本の国民一人一人にとって震災対策が必須であることと通じるものがあるような気がします。

皆出来ると思っているけれど、殆どの人が出来ないHigh Quality Compression。
必要性は分かっている(つもり)だけれど、いざという時に出来ないHigh Quality Compression。

国家試験や専門医の実技試験に出てもよいくらいです。
これが出来ないと医療従事者でいられない世の中が将来的にやってくるような気がしてしまいます。

High Quality Compressionのためには、それなりの体力が必要です。
命を救うためのcompressionのためには、身体を鍛えなければいけません。ということで、医療従事者は必ず腕立て100回/日しなくてはいけない、、時代がくるかもしれません(笑)。 →参考記事
朝のカンファレンスで、医局員全員で腕立てとか(笑)。

High Quality CPRを教える立場にいる人に最も必要なもの、それは、それが本当に必要である!という  " 熱意 ! 情熱 ! "

今のところの結論です。

2011年6月8日水曜日

AED充電中の胸骨圧迫

G2010 AHA ACLSのDVDでのAED。(ショック適応のアナウンス後の)充電中も胸骨圧迫を行っています。絶え間ない胸骨圧迫への意識が強いようです。
当ブログでもこの辺のことはかつて話題になりました。http://jblog20090211.blogspot.com/2009/02/aed.html
読み返してみて、思い出す事も多々あり、勉強になります。何事も反復です。
今時のAEDの充電時の解析継続の有無はどうなっているのかな?ご存知の方、御教授を。

2011年5月27日金曜日

気分不良の心電図

さて、この心電図、なんでしょう?
中年男性、気分不良を訴えています。







完全房室ブロック、心室補充調律はHR20か、それ以下。この心電図の波はP波です。QRS波は全く出ていません。こんな12誘導心電図はなかなか珍しいですよね。心静止(asystole)の定義は混沌としていますが、AHA G2010ガイドライン(S735)には、「asystole(ventricular asystoleと表現したほうがベター)は心房の電気的活動の有無に関わらず、心室の電気的活動が同定できないもの」と記載されています。この記載からすると、これは心静止の12誘導心電図ということになりますね。。。。
しかし、一応意識はありますので、すべきことは、超症候性超徐脈の処置です。アトロピンは無効でした。同時にTCP作動、すぐさま経静脈ペーシング挿入しました。G2010でちょっとランクアップしたカテコールアミンは使わなかったなー。

2011年5月18日水曜日

胸骨圧迫による意識回復

震災の影響で各種学会が中止となり、調子に乗って、AHAコースの予定を入れています。
先々週末はAHA BLS for HCP、BLS-R for HCP、先週末はAHA ACLS provider course。インストスタッフ不足で、激務だったたけにまだ疲れが抜けません(笑)。今週末はICLSとAHA BLS G2010のマテリアルを使用してのテストコース。来週末はAHA ACLS-R。自分としてはちょっとoverworkです(笑)。

一方で、本来の業務でも最近はCPRが連日のように行われています(汗)。
昨日のCPR。
受診が遅れたために、早期再灌流なされなかったSTEMI患者。入院数日後の昨日、大部屋で突然VF(ECGモニター装着していた)。ナースステーションのモニタでVF確認。私が患者のもとに駆けつけた時には看護師が既に胸骨圧迫していました。患者は意識あり、会話ができました。VFなのに意識がある??
看護師がAEDを装着しようとしましたが、私は「意識ある人に通常はAEDつけないよ」と言ってしまいました。手動式除細動器の装着を考慮しましたが、すぐには使えなかったので結局AEDをつけました。モニター付AEDだったのでモニター観察したかったからです。波形を確認すると、やっぱりVFで、ショック適応と解析され、ショックしました(AED操作時に、胸骨圧迫を止めると患者は意識消失しました)。すぐに胸骨圧迫再開、間もなく意識回復しモニターも洞調律を確認できました。自己心拍再開しました。



結局、VFで卒倒しましたが、看護師が素早く胸骨圧迫。胸骨圧迫中は意識回復しますが、胸骨圧迫を止めると意識消失。VFはその間ずっと継続していたわけです。看護師の胸骨圧迫が素晴らしかったわけですね(笑)。余計なことを言ってしまいました。失礼失礼。

この看護師、AHA BLS/ACLS providerです。

2011年5月6日金曜日

2005→2010




ちょっと寒いみたいです(笑)。