2010年3月26日金曜日

胸部レントゲン



PCから、こんな写真も出てきました(苦笑)。
たしか、高齢者で食事中に倒れて、心肺停止で搬送されてきた方だったと思います。
H's&T'sの代表的症例ですね。

IABP

さて、このCT。御意見くださった方、有り難うございました。
下行大動脈に、いかにも変な欠損やら、陰影を認めます。






なんてことはない、IABP(大動脈バルーンパンピング)でした。言われてみれば、当たり前ですが、そう頻繁に見る光景ではないかな、と。こんな風に見えるんですね。
ちなみに、IVCから、PAにかけては、スワンガンツカテが入っています。

2010年3月24日水曜日

おっとAED

PC内を整理していたら、こんな写真が出てきました。1-2年前のものかな。さて、どこでしょ(笑)。正解の方には、賞品が、、、、ありません。


2010年3月23日火曜日

ガイドライン2010

AHA Instructor networkによると、AHA ガイドライン2010に関する今後の予定は、こんな感じらしいです。

2010年10月
ガイドライン2010公開(まず、Circulation誌)
AHA インストラクターネットワークやWeb siteでガイドラインサマリー公開
2010年11−12月
トレーニングに関する暫定的な情報提供
2011年1-3月
AHAハンドブックリリース、Family&Friends CPR program materialリリース
2011年3-4月
AHA BLS for HCP course materialリリース
2011年4-6月
AHA ACLS course materialリリース、Heartsaver course materialリリース
2011年7-9月
AHA PALScourse materialリリース
2011年10-12月
AHA PEARScourse materialリリース

もちろん、日本語のmaterialはもっと遅れるでしょうから、2010年版ACLSコースが開催されるのは2011年夏以降くらいかな。まだまだですね。
気が早い人は、2010版を受けるべく、現行のBLSやACLSの新規コース、更新コースの受講を控えているからなあ(苦笑)。

2010年3月22日月曜日

ささいな発見

今テレビ観ていて、びっくり。
舘ひろしの禁煙のコマーシャルに出ている医師。どこかで見たことあるなと思ったら、昨日のBLS更新コースを受講頂いた先生でした。





このポスター、当院にも貼ってあります。禁煙推奨派としては、悪くないです。

BLS-R期限切れ受講生

昨日はAHA BLS for HCPコースを開催しました。午前中にリニューアルコース、午後に通常のコースです。
リニューアルコースの受講生に、とあるやや年配の医師の方がいらっしゃいました。しかも期限切れ(泣)。

リニューアルコースは原則有効期限内のプロバイダーカードを有している方対象のカード更新のためのコースです。しかしカード期限切れの方の受講を拒む訳ではありません。ただし期限切れの方々は、実技、筆記試験はレメディエーションなしの一発勝負です。一発で合格しなければ、再試験はなく、通常のBLSコースをもう一度再受講して頂くことになります。受講生はハラハラドキドキでしょうが、インストラクターも同様なわけです。

通常我々のコースでは、インストラクター:マネキン:受講生=1:2:4を基本としています。一般的にご年配の方は技術的に劣ることが多いし、しかも期限切れですから、remediationにならないような、より厚い指導が出来るよう、その先生のブースは1:1:2の設定としました。

実際コースが開始されると、嫌な予感が的中しました。その御年配の先生、、、反応の確認から、救急システムの立ち上げ、呼吸、脈の確認、人工呼吸、胸骨圧迫、何一つできません(泣)。本当に一度はBLS for HCPを受けたんだろうか??と疑いを持ってしまうくらい(苦笑)。
リニューアルコースは、実技時間がかなり少なく、成人のCPRの練習はHCP-R 12の「AEDと2人法CPR」の所しか無いと言っても過言ではありません。貴重な実技時間は、途中から、1:1:1に切り替え、濃厚な個人レッスンとしました。その御年配の先生も謙虚な姿勢で大変な頑張り、汗だくだく。年齢的にもきつく、僅かな小休憩を取りながら何とか頑張りました。
最後の実技試験は、、、、、見事な手技で立派にAHA BLS provider更新となりました(ぱちぱち)。

遠いところから参加された先生でしたが、来た甲斐がありました。大変満足されており、お帰りの際には、感謝の気持ちを頂きました。

2年間は短いようですが、スキルの維持という観点からすると大変長いと、改めて感じました。特に年齢が上がると(笑)。
皆さん、期限内でリニューアルコースを受けて頂かないと、インストラクターのストレスが溜まりまくってしまいます(苦笑)。
今回も上記の先生も含め、受講生の2/3が期限切れでした。。。。全員更新しましたが、やれやれです。

送別会

院内ICLSの主要メンバーが転勤になるということで、大送別会が行われました。
心肺蘇生教育に積極的な方々はパワフルで、そして、飲み会もパワフルです。
元気な若者達が叫んでいた言葉に、個人的に気に入ったフレーズがありました。

会の雰囲気が少し静かになったとき、

「空気がasystoleだぞ!?」
「5H、5Tの鑑別!」
「H、H、H、、、ああ!Hypoalcoholだっ!!]
「alcohol急速注入!!」

と言って、皆さんご機嫌に"一気"です。。





そのときは面白かったんですが、文字にすると、たいしたことないな(笑)。

落合先生

先日某社の会議室で、ベイエリアレトログレードコースなる会に参加させて頂きました。CTO治療の第一人者、昭和大学北部病院の落合教授のCTOに関する講演をたっぷり3時間聞ける、お得な会です。普段の学会の10−20分ほどのお話では聞けないようなことも聞けて、大変感銘を受けました。CAGの撮影の仕方から、手技中の基本的な注意事項、retrograde approachのtipsまで、ひとつひとつに論理的根拠があり、説得力がありました。
彼のCTO治療に対する信念にもうなずきました。可能な限り成功率を高めるという考え、特殊な事情がなければ全例8F FA両刺し、なるほどです。
一部で流行っているCTOへのSlender PCIをばっさり切っていました。聴衆の中には、Slender PCIの第一人者の先生もいらっしゃいましたが、論争にはなりませんでした(苦笑)。
頑強な信念をもって治療に挑んでいる落合先生に、更に尊敬の念を覚えました。

この本の改訂版も御執筆頂けるようだと、うれしいですが。

2010年3月18日木曜日

NEJM!

いやー、今度はNEJMですね。凄いです。

2010年3月15日月曜日

40代

今日のSTEMI患者は40代でした。救急車内、当院到着後初療時、カテ中と3度VFになりました。幸いその都度速やかな除細動が行われ、その後無事PCI施行され、経過は悪くありません。IVUS(血管内超音波)では、結構、動脈硬化が強かったです。うーん。同世代としては、他人ごとではありません。今夜も焼肉たらふく食べちゃったしなー。

ST上昇していなくてもSTEMI

初心者向けのお話です。

高齢男性。胸痛にて救急外来受診。心電図は前胸部誘導で著明なST低下。




対応した当直医は、心筋虚血を疑いCCUに入院させたものの、STは上昇しておらず、STEMIに対する早期再灌流療法を意識しなかったようです。その後幸い上級医が介入する機会があり、結局緊急CAGを施行しました。左冠動脈回旋枝の完全閉塞で、PCI、早期再灌流療法を施行しました。

後壁領域の急性心筋梗塞は、貫壁性虚血であってもST上昇しないことが多々あります。前胸部誘導で著明なST低下を認める場合は、後壁領域の"STEMI"を頭に入れておくことが必要です。
V1-3付近のR波増高、V2-3付近の先鋭T波、V1の陽性T波などが参考になります。
通常の12誘導ではST上昇していなくても、V7-9ではST上昇します。

2010年3月14日日曜日

FFR

この週末は箱根で開催されたFFRワークショップに参加しました。
FFRとは冠血流予備量比(Fractional Flow Reserve)のことで、冠動脈疾患患者に対し、心臓カテーテル室でプレッシャーワイヤーというガイドワイヤーを使用して測定します。冠動脈狭窄がどの程度機能的に悪影響(虚血)を与えているか、が分かります。
冠動脈は、狭い=要治療 というわけではありません。狭く見えても、機能的に血流が保たれていれば、虚血を来していなければ、治療する必要はありません。虚血を来していない病変を治療することは、無駄なだけではなく、むしろ害にもなってしまうこともあります。
狭くみえる病変を、虚血の有無にかかわらず片っ端からカテーテル治療(PCI)を行ってしまう病院が少なくありません。中には、極めて非常識な治療をしてカテ件数を稼いで、儲けている病院もあります。同業者として本当にがっかりしてしまいます。
今回のワークショップの参加者は、FFRを実践している(今後しようとしている)方ばかりで、無駄な医療はしない、本当に患者さんのために良い医療を提供することを追求している、"良き医師集団”のように感じました。
大変勉強になった2日間でした。
4月からはPCIのみならずCAGの時も保険診療で使用可能になるとのことで、今後まずます普及していくものと推測されます。我々の施設でも積極的に行っていきたいと思いました。

2010年3月7日日曜日

Implantable Loop Recorder



原因不明の失神患者のための検査機器に、植え込み型ループ心電レコーダー(Impantable Loop Recorder: ILR)なるものがあります。日本でも最近使用可能になったとのことで、今回の日本循環器学会でも話題に挙げていたセッションがいくつかありました。
60mmx20mmx8mm程度の小型機器を、小手術にて胸部皮下に植え込み心電図を記録します。何らかの一過性不整脈が疑われるが、出現頻度が多くなく、証拠となる心電図が得られない、というようなケースに役立ちます。電池は3年もつそうです。

何らかの不整脈が疑われる患者が対象になりますから、植え込んだ患者が不幸にもVT,VFになるようなことも当然あり得ます。
電気的除細動が必要になった場合の注意点は、基本的にはペースメーカーの場合と同様なのでしょう。
添付文書には、「除細動を行う場合は、本品の真上または本品を挟むように除細動パドルを置かないこと。除細動を行うと、組織損傷、機器のリセット、または保存データの消失が起こる可能性がある。除細動後には機器の既往を確認すること。」と記載があります。
普及してきたら、BLSやACLSコースの時に受講生から質問されるかもしれませんね。
ちなみに植え込みの推奨位置は、左鎖骨中線、胸骨左縁、第一肋間、第四肋骨で囲まれたエリアだそうです。

2010年3月6日土曜日

compression only CPR

Conventional and chest-compression-only cardiopulmonary resuscitation by bystanders for children who have out-of-hospital cardiac arrests: a prospective, nationwide, population-based cohort study


小児の院外心停止に対するcompression only CPRの有効性を評価した論文。非心原性の場合はやはり人工呼吸が必要です。心原性が疑われる場合は、compression only CPRでも良さそう、といった内容のようです。全文は読んでいませんが。
日本からの積極的なデータ発信で、しかもLancetという有名雑誌です。すばらしいことです。

第74回日本循環器学会総会・学術集会


京都に来ています。CCTやら倉敷ライブやら、カテ系の学会ばかり行っていると視点が偏ってしまいます。日本循環器学会で是正中です。