2010年3月7日日曜日

Implantable Loop Recorder



原因不明の失神患者のための検査機器に、植え込み型ループ心電レコーダー(Impantable Loop Recorder: ILR)なるものがあります。日本でも最近使用可能になったとのことで、今回の日本循環器学会でも話題に挙げていたセッションがいくつかありました。
60mmx20mmx8mm程度の小型機器を、小手術にて胸部皮下に植え込み心電図を記録します。何らかの一過性不整脈が疑われるが、出現頻度が多くなく、証拠となる心電図が得られない、というようなケースに役立ちます。電池は3年もつそうです。

何らかの不整脈が疑われる患者が対象になりますから、植え込んだ患者が不幸にもVT,VFになるようなことも当然あり得ます。
電気的除細動が必要になった場合の注意点は、基本的にはペースメーカーの場合と同様なのでしょう。
添付文書には、「除細動を行う場合は、本品の真上または本品を挟むように除細動パドルを置かないこと。除細動を行うと、組織損傷、機器のリセット、または保存データの消失が起こる可能性がある。除細動後には機器の既往を確認すること。」と記載があります。
普及してきたら、BLSやACLSコースの時に受講生から質問されるかもしれませんね。
ちなみに植え込みの推奨位置は、左鎖骨中線、胸骨左縁、第一肋間、第四肋骨で囲まれたエリアだそうです。

2 件のコメント:

  1. USBメモリーみたいですね。

    こんな機器があるとは!勉強になります!!

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  2. Kim先生、有り難うございます。
    たしかに、USBって感じです(笑)。きっともっとどんどん小型化していくんでしょうね。

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