この週末は箱根で開催されたFFRワークショップに参加しました。
FFRとは冠血流予備量比(Fractional Flow Reserve)のことで、冠動脈疾患患者に対し、心臓カテーテル室でプレッシャーワイヤーというガイドワイヤーを使用して測定します。冠動脈狭窄がどの程度機能的に悪影響(虚血)を与えているか、が分かります。
冠動脈は、狭い=要治療 というわけではありません。狭く見えても、機能的に血流が保たれていれば、虚血を来していなければ、治療する必要はありません。虚血を来していない病変を治療することは、無駄なだけではなく、むしろ害にもなってしまうこともあります。
狭くみえる病変を、虚血の有無にかかわらず片っ端からカテーテル治療(PCI)を行ってしまう病院が少なくありません。中には、極めて非常識な治療をしてカテ件数を稼いで、儲けている病院もあります。同業者として本当にがっかりしてしまいます。
今回のワークショップの参加者は、FFRを実践している(今後しようとしている)方ばかりで、無駄な医療はしない、本当に患者さんのために良い医療を提供することを追求している、"良き医師集団”のように感じました。
大変勉強になった2日間でした。
4月からはPCIのみならずCAGの時も保険診療で使用可能になるとのことで、今後まずます普及していくものと推測されます。我々の施設でも積極的に行っていきたいと思いました。
なるほどです。細いだけでは治療の適応でないと言うことですね。
返信削除消火器の分野ではそういうものは実用化されていませんね。細い=治療です。その前に症状が出て検査することが多いからなんでしょうかね。
Kim先生、有り難うございます。
返信削除その通りですね、症状があって受診しますものね、消化器は。