2010年5月15日土曜日

I think X,because Y. For example,Z.

AHA BLS for HCPの最後の成人1人法CPRの実技試験が終わり、受講生へのフィードバックと合否の結果を伝えます。

「反応の確認、救急システムの立ち上げ、AED要請、できていましたね。気道確保も出来ていて、呼吸の確認も7秒でした。人工呼吸も2度胸が良く上がっていました。1回約1秒で、10秒以内にできていました。脈の確認も6秒でした。5秒以上10秒以内にしっかりできています。胸骨圧迫30回は17秒でできていました、、、、、、、。ということで、チェックリストは全て埋まりました。合格です!命が救えますね!」

このように、受講生とチェックリストの項目を一つ一つ確認の上、最後に結論の「合格」をお伝えするインストラクターは少なくありません。自分もかつてそうでしたが、先輩インストラクターに指摘されました。

各項目のフィードバックの間、受講生は、自分の合否が分からず、大変不安になるかもしれません。ですから、実技が終わったら、

「合格です!スキルチェックシートの項目が全部埋まりました!これなら命が救えます! 反応の確認、救急システムの立ち上げ、AED要請、できていましたね。気道確保も出来ていて、呼吸の確認も7秒でした、、、、、、、」

このように結論を先にお伝えした方が、分かり易いし、受講生も安心することでしょう。

これと少々関連した事柄がこの本に出ています。

ドクター・ヴァンスの 英語で考えるスピーキング





「効果的にメッセージを伝えるための考えの構成方法は、文化によって異なります。一般的に、英語の考えの構成法が直線的につながっていくのに対して、日本語の場合は、同心円の外から内へ向かうなどと言われます。」

なるほど。例えば、こんな感じです。

日本人:A(理由)という要素があり、さらにB(理由)です。例えば、、、、。従って私はC(結論)と考えます。

アメリカ人:私はC(結論)と考えます。なぜなら、A(理由)という要素があり、更にB(理由)だからです。例えば、、、、。

アメリカ人のような表現(I think X,because Y. For example,Z.)の方が、クリアで伝わり易いわけです。
「合格です(結論)。チェックリストが埋まりました、人が救えます(理由)。反応の確認は、、、、(例)」ということになります。

この本、英語の勉強の本なのですが、上記のようなコミニュケーションスキルなどにも踏み込んでいたりと、なかなか有用な本と思います。

まあ、本日のこのブログ記事の構成自体、結論が後に来ていて、日本人的ですよね(笑)。

2 件のコメント:

  1. 患者さんへのICとかも,まったく一緒だと思いました.
    私は,自分の家族がヤバい状態のとき,TELの向こうでこういう話し順の説明をされた経験があります.
    私の知りたいのはまず,その「結論」なんだよぉぉ~!って思わず叫びたくなりました.
    理由をたくさん並べたてて,その割に結論をはっきりと明言しない/できないのは,いかにも日本的ですねぇ.こちらの心情を察してくださいと言うことでしょうか(笑)

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  2. cosyさん、コメント有り難うございます。
    お気持ち、よくわかります。
    気をつけなくてはいけません。

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