2010年2月3日水曜日

しあわせ

失神で入院した高齢者。心電図モニター装着していたらこんな波形が出ました。



VT?? モニターの自動解析は"V-FIB/TACH "すなわち「心室細動/心室頻拍」と解析しています。

VTが出たと思った担当医(非循環器医)は循環器科にコンサルテーションしてきました。「幅の広いQRS頻拍、起源がわからなければVTと考えよ、、」基本的かつ重要な考え方ですから、コンサルテーションに何の問題もありません。
ただ、循環器医としては、この波形を見れば一瞬にしてアーチファクトとわかります。このコンピューターの自動解析はいまいちですから、フィードバックする必要がありますね。
幅の広いQRS(らしきもの)のなかに、元来の洞調律の幅の狭いQRSが混在(赤矢印)していることがわかります。RR間隔はほぼ一定で、正常洞調律にノイズが重なっていることがわかります。



コンサルテーションしてきた先生は、救急にもたずさわる大変優秀な方でしたので意外でした。

自分も、他科の先生方からすると”当たり前!”というようなことを日々コンサルテーションさせて頂いていることを改めて認識します。皆、助け合ってより良い医療を提供できているのでしょう。お互い相談し合える今の環境は恵まれていると思います。感謝、感謝。

2 件のコメント:

  1. まあアーチファクトだろうな、、、、と思ってもコンサルトを気軽に出来る雰囲気が必要ですよね。

    やっぱりVTだったと言うこともある訳ですから!

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  2. コンサルトすることが非常に多い部署ですので、先生のコメントにとても勇気付けられました。私も感謝、感謝の日々を過ごしています。

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