2009年10月1日木曜日

いまさらteam dynamics

心肺蘇生術、特に二次心肺蘇生術はチームで行うことが必須ですし、チームワークが重要なことは本当に理解できます。G2000からG2005になった頃、初めてプロバイダーマニュアルを見たとき、チームダイナミクスという概念の存在に目から鱗でした。

AHA ACLSプロバイダーマニュアルには、チームダイナミクスにより”蘇生の成功率を何倍にも高める”と書いてあり、またAHA ACLSのDVDでも"蘇生チャンスが高くなる"と言っています。

たぶんそうでしょうけど、、、でも、本当にそう言い切るほどの根拠はあるのでしょうか??

ガイドラインに特に書いてなさそうだし、CoSTRにも書いてなさそう(書いてあったらご指摘ください)。

なぜ突如?チームダイナミクスという概念が出てきて、なおかつ大胆な言い切りになってるんでしょう。

Up To Dateには、航空業界の危機管理を、麻酔科医が医療界に応用した、と記載されています。それにより蘇生行為中の混乱が減少し、患者管理が改善したとのことです。3つの文献が引用されていました。

・Crisis resource management training for an anaesthesia faculty: a new approach to continuing education.(Med Educ. 2004;38:45-55.)
・Emergency medicine crisis resource management (EMCRM): pilot study of a simulation-based crisis management course for emergency medicine.(Acad Emerg Med. 2003;10:386-9.)
・Crisis resource management among strangers: principles of organizing a multidisciplinary group for crisis resource management.(J Clin Anesth. 2000;12:633-8.)

原文は読んでいませんが、どうやら”蘇生率を何倍にも高める、、”と言い切るほどの確たるエビデンスではなさそうです。
根拠となる論文などご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。麻酔科の先生が詳しいのかな??

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