AHA BLS for HCPでのAED、小児用パッドの話です。
プロバイダマニュアルには、"8歳以上の傷病者に小児用ショックエネルギー量を与えないように注意しなければならない”とか、”8歳以上の傷病者には必ず成人用パッドを使用する”などと記載されています。
コース中「なぜ成人に小児用パッドを使用してはいけないのか?」という質問がありました。
あまり深く考えていませんでしたが、なぜなんでしょうね。
BLSプロバイダーマニュアルには、"低エネルギー量のショックでは効果がない可能性があるから”と記載されています。小児用パッドを使用することで、一般的には放電されるエネルギー量は1/3-1/4程に減るとのことです(メドトロニックのLIFEPAKは1/4になるそうで、即ち200Jなら50J、360Jなら90Jです。フィリップスのFR2も50Jになるそうです)。
成人にAEDを使用する際に小児用パッドを装着するデメリットは、
・VFに対し二相性50Jの通電では除細動されない可能性がある(無駄なショック)
・不成功に終わるかもしれないショックの為に、胸骨圧迫を暫く中断することになる
・何らかの原因でAEDが誤解析し非VF波形に対しショックが行われる場合、低エネルギーの非同期下ショックとなり、かえってVFを誘発する場合があり得る
こんな感じでしょうか。これらの理由で一応は納得できるかと思います。
ところで、VFは50J程の低エネルギー通電(体外式)でどの程度除細動されるのでしょうか、されないのでしょうか。二相性10J程のcardioversion(勿論体外式)で洞調律に復するVTは経験がありますが、VFに対しての低エネルギー通電は経験がありません。体格等で大きく左右されるでしょうが。どなたかご存知の方は教えてください。
稀な状況でしょうが、成人の心肺停止傷病者に対しAEDを装着しようとしたところ小児用パッドしかなく、おまけに成人用パッド入手のメドが立たない場合どうしましょう。自分ならやむなく小児用パッドを装着し解析させ、必要ならショックを行うと思います。運が良ければ50JでVFが除細動されるかもしれません。されなければ、成人用パッド到着までひたすらCPRです。BLSコースでは口が裂けても言えません(笑)。
勉強不足で的をはずしていたらすみません。
返信削除実際のところパッドの大きさが違うだけでエネルギー量が変わるものなのでしょうか。現時点で、除細動器のテスターでは電極の大きさを考慮して測定をするものなのでしょうか。単相性の機器で簡易的にピーク電圧を調べていたとき、接触面積が一点に集中して火花が飛ぶような場合でもピーク電圧は同じ値を示していましたし、自分としてはエネルギー量が減るということがわかりません。ここら辺はCEの大御所であるO先生にお聞きすると明快な回答があるかもしれません。
J先生のおっしゃるように、私も小児用パッドしかない場合、成人用パッドがすぐに入手できねい場合に小児用パッドで対処してしまうでしょう。
すいません。単に面積が小さいパッドと考えていました。減衰器が入ったものでは当然エネルギーが小さくなるのは当たり前ですね。
返信削除J先生の意見に賛成です。私も実際の現場で成人用パッドがなかったら、小児用パッドでやると思います。が、おっしゃるようなシチュエーションが発生する可能性は、、、、ほぼゼロでしょうね(^.^)。
返信削除小児用だけあるなんて、、、、パッドがないと言う事態も恐ろしいですが、こちらもほぼゼロでしょう。盗む人なんていないでしょうしね。
ルックアップさん、コメントありがとうございます。物理の時間のような御意見、ありがとうございます。また教えて下さい!
返信削除Kim先生、ありがとうございます。確かに、ほぼゼロですから、くだらない話ですよね!(笑)