2009年12月30日水曜日

血栓性血小板減少性紫斑病-溶血性尿毒症症候群

心不全で入院させた患者さんが血栓性血小板減少性紫斑病/溶血性尿毒症症候群(TTP-HUS)でした。左室機能は低下しており心不全は心不全ですが、それにしては他のデータが乱れ過ぎだな、と思っていましたが自分としてはそんな鑑別診断は全く頭にありませんでした。視野が広く頭の柔らかい後期研修医がいち早く鑑別診断に挙げてくれました。有り難いです。疑ったら血漿交換を開始せよとされています。血漿交換をしていなかった時代の死亡率は90%だったそうで。血漿交換をすれば死亡率12-14%ほどに下がります。
瀰漫性の血小板血栓や心臓組織(冠動脈、心筋、刺激伝導系)の出血で心筋梗塞、心不全などを併発することがあり、不整脈、突然死の原因となります。心病変の併発の頻度は明らかにはなっていませんが、TTP-HUSの重要な予後規定因子の一つだそうで。勉強になります。

2 件のコメント:

  1. 自分の専門じゃないのに、珍しい病気にあたること良くありますよね。

    診断した後期研修医の先生はすごいですね!!そしてその診断を受入れた先生もすごいです。

    患者さんが早く良くなると良いですね。

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  2. Kim先生、有り難うございます。
    幸い経過は悪くありませんが、かなりな高額医療になりそうで、怖いです(苦笑)。

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