心血管系疾患の既往のない元気な中年女性。朝からの動悸で来院。心電図はHR160bpmほどの頻脈性心房細動。血圧80台と低めでしたが、動悸以外の自覚症状は乏しく、他覚所見も血圧以外に不安定な所見はなく、cardioversionはせずに、ジギ静注で対処する方針としました。
後期研修医が施行してくれた心エコーでは弁膜症はなく、左室収縮も正常範囲内でしたが、右心系がやや拡大傾向とのことでした。それ以上の情報は得られていませんでした。でも、このような時は絶対に心房中隔欠損を疑わなければいけません。
同日夜自然に洞調律に回復しました。その後心エコー再検をしたところ、やはりありました、心房中隔欠損。エコーでも油断すると見逃しますので注意が必要です。
中年になって心房細動となり病院を受診して、初めて心房中隔欠損が見つかるケースは少なくありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿