ジギタリス中毒患者の心臓は電気刺激に敏感になっており、cardioversionを施行すると心室細動を始めとする心室性不整脈が生じ易いとされています。特に低カリウム血症を伴っている場合はリスクが高いです。従って、ジギタリス中毒患者へのcardioversionは原則禁忌だそうです。ジゴキシン中毒の場合はDigibindというジゴキシン特異抗体を投与することをまず考慮します。ただし日本では認可されていません。
どうしてもcardioversionが必要な場合は、Up To Dateによると、リドカインを予防投与した上で、低エネルギーで施行します。低カリウム血症がある場合は、可能な限り是正することが望まれます
ACLSプロバイダーマニュアルには10-20Jと記載されています。
ACLS Resource Textには25-50Jと記載されており、無効の場合、或いは状態が極めて不安定の場合は除細動レベルの高エネルギー(単相性360J、二相性150-200J)で行うことを勧めています。
最近はジギタリスの使用頻度は多くはないし、自分はこのような経験はありません。
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