2009年8月23日日曜日

難治性VFに対するamiodarone

amiodaroneは難治性VFに対して投与を考慮する抗不整脈薬です。院外発症難治性VF患者にamiodaroneを投与したところ生存退院率が増加したというARREST Trial(NEJM1999;341:871-878)なる研究があり、ClassIIbの推奨です。
一方で、amiodaroneは除細動閾値を上げる作用があると聞きます。なぜ、除細動閾値が上がるのに、難治性VFの治療効果が上がるのでしょうか。
ある専門の先生にお聞きしましたところ、概ね以下のごとくご説明頂きました。
amiodaroneは確かに僅かながらに除細動閾値を上げ得る。ただ、その上昇は、経胸壁除細動のエネルギーとしてはごく僅かである。一方で、一度除細動できた場合は再発予防の効果はある。院外VFにアミオダロンを投与することで生存入院率を上げた要因は、除細動後のVF再発を減らしたことであると思われる。必要エネルギー数を解析してみたら、必要除細動エネルギーは上がっているかもしれない。へえ。

ACLSコースで、除細動閾値を下げるためにamiodaroneを投与しましょう、と言ってしまうことがあると思われますが、正確に言えばそれは誤りで、難治性VFの除細動閾値を下げるではなく、除細動後のVF再発を減らす、ということみたいです。

勉強になります。

2 件のコメント:

  1. 100へえ〜です!!アミオダロンの作用機序?は知りませんでしたので、除細動閾値を下げると言う事を話した事はありませんでしたが(^.^)、参考になります。

    例えば医師の受講生に質問された時に答えられます!!

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  2. 僕も不整脈は専門外ですのでいっぱいいっぱいです。もっと勉強しなければと日々おもっております、、、、(汗)。

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