2009年5月31日日曜日

周産期心筋症

お勉強です。
周産期心筋症とは、一般的には妊娠最終月〜出産後5ヶ月以内に生じる左室収縮障害で、他に明らかな原因、基礎心疾患がないもの。
頻度:米国では15000人に1人。アフリカで多く、ナイジェリアでは100人に1人!命がけ!
原因:不明。炎症や自己免疫の関与が疑われています。
危険因子:30歳以上、複数回の出産経験、アフリカ系、多胎、子癇や妊娠高血圧既往
検査:特異的なものはない。エコーは左室拡大(肥大は伴わない)。心筋生検の有用性は明らかでない。
治療:通常の左室収縮障害の心不全と大差ないが、妊娠中であれば薬剤の副作用を考慮する必要がある。
予後:2年のフォローで死亡率10%の報告、5年で死亡率6%の報告あり。死亡率23%の報告もある。死因は心不全、突然死、塞栓症。予後不良因子はNYHA分類悪化、複数回の出産経験。
ある報告では、54%の患者にLVEF>50%にまでに左室収縮能改善しており、ベースラインのEFが30%以上の人が改善度が高い。左室収縮能改善を認める場合は診断後6ヶ月以内に改善している。左室収縮能が回復しない人の予測因子は、LVEF<30%、fs<20%かつlvdd>60mm、TnT上昇。

次の出産に関しては、左室収縮能が改善していない人は特にリスク高く、控えるべき。LV収縮能が正常化している人は、出産は可能なことが多いが、再度左室収縮能低下する可能性もあり慎重な対処を要する。

参考:Up To Date  Version17.1:Peripartum cardiomyppathy

日本人の知らない日本語


『日本人の知らない日本語』というコミックエッセイ。日本語学校教師と外国人生徒の面白おかしいエピソードが満載で、かなり笑えます。やくざ映画好きでそれを教材に日本語を学んできた御上品なフランス人マダムが「おひかえなすって!私、マリーと申します!」と大真面目に自己紹介したり、居酒屋でアルバイトを始めた中国人に「宿題を明日までにやってきて下さい」と言ったら、「はい!よろこんでー!!」と大真面目に言ったり。
楽しいエピソードを通じ、日本語の難しさを知るとともに、へえ〜というような情報も豊富です。
”シカト”は花札の鹿の絵(十点)がそっぽを向いているから鹿十(しかとう)→シカトとか、”ピカイチ”は花札の中に一枚だけある光物という点の高い札のことだったり、”ボンクラ”は賭場(盆)に疎い(暗い)ひとのこと、だったり。これら皆任侠言葉だったんですね。
「〜です」は元々は水商売の女性の言葉だったそうで、ある勘違いで、「〜です」が標準語として広く伝わってしまったとか。1時間もかからないくらいで読めてしまうお手軽な本です。ストレスがたまっているかたにはおすすめです。

原発性アルドステロン症


本日は内科認定医、専門医スタンプラリー(笑)に出席です。学んだことを記しておきます。原発性アルドステロン症(PA)について、慶応大学腎臓内分泌代謝科の伊藤先生が講演して下さいました。内科学会講演ですのでかなりベーシックな内容なんでしょうが、最近頭使っていませんので、僕にとっては有り難いお時間でございます。
高血圧患者の数%から10%がPAであるようで、かつて考えられていたよりも遥かに頻度が高いことが解ってきました。低Kを呈していない人も多く、確かにUp To Dateにも”PA患者の45%しか低Kを呈していなかった”との記載もありました。ですから、初診高血圧患者では鑑別の1つに入れておくことが望ましいです。PAが積極的に疑われる患者は若年者で、治療抵抗性HT。そのアプローチとしては、
【ステップ①】血漿アルドステロン濃度(PAC;pg/ml)と血漿レニン活性(PRA;ng/ml/h)を測定。アルドステロンレニン比>20以上の時にPAを疑う。またPAC,PRAの絶対値が重要で、PRA<1かつpac>100の場合も疑える。できれば採血は、降圧剤は中止の上、また安静臥床20分後に行うことが望ましい。これで疑いあれば、
【ステップ②】副腎CT、1日畜尿でアルドステロン排泄量>8ug/dあれば強い疑い。
これでさらに疑われれば、
【ステップ③】カプトリル負荷試験などによる精査で確定診断を試みる。
ちなみにUp To Dateには確定診断として第一に、食塩負荷試験による評価が挙げられています。
治療は、PAは片側性であれば手術、両側性であれば内科的治療が原則であり、その決定には副腎静脈サンプリング(AVS)を行うことになります。PAの内科治療は抗アルドステロン剤の投与ですが、尿中アルドステロン排泄量が12ug/d以上になるとアルダクトンA(25mg)4錠以上必要であることも多いそうです。そんなに必要なんですね。勉強になります。
ちなみにアルダクトンA25mgとセララ50mgがほぼ同じ薬効とのこと。

舞浜


昨日は後輩の結婚式で舞浜に行きました。舞浜駅からシェラトンホテルまで往復歩きました。
新型インフルエンザのせいでしょうか、ディズニーランドは空いている印象でした。

万歩計



最近万歩計を持っています。自宅が病院に隣接していますので通勤時間は無いに等しく、そのせいもありあまり歩数は伸びません。かなり頑張って歩いたなと思ってもせいぜい1万歩。普通に過ごすと5-6000歩程度。外来日で外来診察室にこもると4000歩もいかないこともありました。
でも万歩計を持つことで意識して”歩く”機会が増えました。”測定する”ことはモチベーションをあげることに役立つことが実感できます。

2009年5月29日金曜日

突然のAsystole

Asystoleは多くの場合はVFやPEAから移行した終末像です。しかしながら、稀に自己循環を有する状態から突然Asystoleに至ることがあると、種々の本には記載されています。過度な迷走神経刺激が原因と考えられています。僕もPCI中に2例ほど経験したことがあります。一度は、long tipのガイドカテーテルを左冠動脈主幹部にエンゲージした瞬間。一度は、やはり左冠動脈主幹部近傍でガイドワイヤー操作をしていた時。
いずれも全く安定している待期カテであり、無症状の洞調律でしたが突如asystoleになりました。12誘導が全てフラットになりました。リードがはずれたかと思いました。患者は呼びかけに反応せず、痙攣し、白目をむきました。いずれも左冠動脈主幹部に解離などの損傷を起こしたかと思い大変焦りましたが、胸骨圧迫を始め、10数秒位したところで自己心拍が再開しました。エピネフリンは投与せずに回復しました。その後全く元通りに回復し、造影上も左冠動脈主幹部に損傷はありませんでした。何事もなかったかのようにPCIは行われました。
左冠動脈主幹部付近には、強い迷走神経刺激を及ぼすツボでもあるのかな(笑)と思いました。

2009年5月28日木曜日

AsystoleとPEA


重要な事項では全くありませんが、ついでに、AsystoleとPEAの境界も少し整理してみましょう。
G2005ACLSプロバイダーマニュアルP162には”心室活動が認められないか、認められても6回/分以下である”がAsystoleとされています。G2000ACLSプロバイダーマニュアルP119にも、”毎分6回未満の”瀕死の(agonal)”或いは”心室固有の”電気的波形群”はAsystoleとしています。また、この記載の欄外には”院外心停止リズムの疫学の研究者は、毎分11回以上のQRS波をPEAとし、それより少ない場合を”心静止”と定義している。”との注釈もあります。6回とか、11回といった数字の根拠は明らかではありません。
先にも示したように、The Textbook of Emergency Cardiovascular Care and CPR P311には、”Asystole is difined as the absence of any electrical cardiac activity(either atrial or ventricular) for seconds to minutes or electrical activity that is so profoundly slow(perhaps seen as only a single QRS complex) that for all practical purposes it is a" straight line"rhythm."とあり、示した心電図内でQRS波形が1個といったような大変遅いリズムはAsystoleとしうると受け取れます。

心肺停止患者の心電図波形を見たときに、視野範囲内にQRSが1個のみとか、毎分6回以下の極めて遅い電気的活動の場合はAsystoleとしてよさそうです。こんなこと書いてみたけど、だからどうしたって感じですね(笑)。

Asystoleの定義

Asystoleの定義としては、G2005ACLSプロバイダーマニュアルP162には”心室活動が認められないが、認められても6回/分以下である、いわゆる「P波心静止」では心房の刺激(P波)のみが存在する、P波が認められることはあるが、定義上R波があってはならない”と記載せされています。G2000プロバイダーマニュアルP119にも以下のような記載があります。”体表面電極からはなんら心臓の電気活動がみられないこと”、としながらも、いくつかのバリエーションを挙げております。”(1)P波のある心静止。心房の活動は残存しているが、心室が反応しない、(2)毎分6回未満の”瀕死の(agonal)”或いは”心室固有の”電気的波形群。”
総合して解釈すると、心室の電気的活動(QRS)が殆ど見られない波形がasystoleと言えそうです。今まで自分としてはこのように理解してきました。
ACLS Resource Textには”The word asystole means the total absence of ventricular contractile activity."とあり、ほぼ上の解釈と同様でしょうか。Up To Dateには、"Asystole is defined as a complete absence of demonstrable electrical and mechanical cardiac activity."とあります。これだと、心室のみならず心房を含めたあらゆる電気的活動が見られない波形と解釈できそうです。5月12日のブログのような、P波のみの電気活動は、asystoleの範疇には入らないことになります。
The Textbook of Emergency Cardiovascular Care and CPR P311には、”Asystole is difined as the absence of any electrical cardiac activity(either atrial or ventricular) for seconds to minutes or electrical activity that si so profoundly slow(perhaps seen as only a single QRS complex) that for all practical purposes it is a" straight line"rhythm."とあり、心房、心室双方の電気活動の消失と明記されています。更に、”It should be distinguished from bradycardia,complete AV block with ventricular asystole,and PEA."とあり、心室補充収縮の消失したP波のみの波形とasystoleは区別すべきと書かれています。
言葉の問題なので、あまり重要ではないのでしょうが、"asystole"はやや混然としてる用語なのかもしれません。ACLS Resource Textには、ventricular asystole、asystole、slow PEA、fine ventricular fibrillation、coarse asystole、Vf with an isoelectric vector that masquerades as asystoleなど類似した語群が羅列されており、これらの区別は臨床的には重要ではないと記載されています。

2009年5月27日水曜日

Hyperacute T

今日は長いPCIがあって疲れました。長くなれば手技も雑になり、ミスが起こり易くなり悪循環に陥りますので、短い時間で終わらせることは重要です。反省しきりですが、この反省が明日につながると思っています。
そんな感じで、何も考えたくないのですが、そんな中、へえ、と思ったこと。
STEMIの超急性期に見られるhyperacute Tは、虚血局所の高Kを反映しているって。当たり前のことですか(笑)?すいません。

2009年5月26日火曜日

激しい背部痛

高血圧の既往があり、突然の激しい背部痛で搬送されてきた中年男性。救急隊現着時血圧170/。当院搬入時は150/。当然のごとく、急性大動脈解離を強く疑い、降圧しつつ造影CT撮影したところ、予想外に肺塞栓でした。もんどりうつほどの痛みを訴えていたので、肺塞栓では珍しいなと感じました。血行動態は落ち着いており、右心負荷所見もなく、リスクは高くなさそうなのは良かったのですが。。。
Up To Dateによると、肺塞栓の最も一般的な症状は呼吸苦(73%)ですが、それに次ぐのは胸膜痛(44%)です。ただ、当症例ほどの激しい痛みはもっと頻度が少ないのではないかと推測します。胸膜痛が生じる機序は、細かな血栓塞栓が最遠位、即ち胸膜近くにまで及ぶことで壁側胸膜に炎症を来すことによるらしいです。肺梗塞に至れば激しい痛みを生じるとも思いますが、肺梗塞は肺塞栓の10%ほどを占めるに過ぎず、当症例も組織破壊を示唆する逸脱酵素等の上昇は認めませんでした。肺は、肺動脈、気管支動脈、肺胞から、と3種の栄養供給路を有しており梗塞には至りにくいと聞いたことがあります。
肺塞栓もなかなか奥が深い疾患です。

2009年5月24日日曜日

心肺蘇生教育の危機的状況

くよくよしない(笑)心理学者リチャードカールソンの言葉です。「自分は幸せだと感じている(或いは客観的に満足していると思える)人の90%以上が仕事以外に興味を持っていたり、ボランティア活動に参加していた。大の大人が目を輝かせて、情熱を語る姿はなかなかいいものだ。有意義な仕事をし、経済的に成功したり、業績をあげるのも、大切でやりがいのあるものだ。それと同時に、自分にとって意義のある活動に情熱を傾けると、とてつもない充足感がもたらされる。自分を磨いている喜び、人の役に立っているという実感。」
心肺蘇生教育の現状はボランティアで成り立っています。AHAインストラクターも、多くの場合インストラクターフィーはもらっていますが、ボランティアの要素がかなり強いです。そんな環境の中、様々なストレスに耐えきれず、有能な方が心肺蘇生教育から撤退してしまう現象が後を絶ちません。この業界に一部ビジネスの観点を持ち込んでいる組織もあるようですが、土台がボランティアであるだけに歪んだ世界を形成し、その限界も見え隠れしているようにも思います。
多くの人が、長きに渡り心肺蘇生教育に情熱を持って打ち込んでいける環境を、構築していく必要があります。大木隆生の言う”ときめき”にも似た世界が心肺蘇生教育にもあるはずだと思っています。いかにやりがいのある環境を整えるか、これが早急に解決しなければいけない事項でしょう。

2009年5月23日土曜日

MONA

G2000時代はACS患者にはMONA!と決まり文句のように言っていました。Morphine(モルヒネ)、Oxygen(酸素)、Nitrates(ニトロ)、Aspirin(アスピリン)。ところがG2005時代になり"MONA"はプロイダーマニュアルからは姿を消しました。コースではまだ使われていることが少なくない表現ですが。。。。”What Happened to MONA?” というコラムがACLS Resource Textに出ています。MONAという表現は、その順番に投与するかのように誤解され得るとのことで、"MONA was retired."とすっかり日陰者です。MONAの投与順は、Aspirin、Oxygen、Nitrates、Morphine、だそうです。
納得できますし、もっとも、とも思います。ただ、自分の環境としては、Nitratesが順序としてはAspirinより早いことが多そうです。AspirinはACSを疑う患者全てに迅速に投与せよ、とは言われていますが、我々としては、ACSとほぼ確定しなければ投与しないことが少なく有りません。かつて、急性大動脈解離にアスピリンを投与してしまったケースもありましたので、慎重になってしまいます。


2009年5月20日水曜日

TCPパッド貼付位置

G2000時代にはTCPのパッド位置は、「前胸部胸骨の左と、もう一方は背部の脊柱の左、ちょうど前部電極の後ろになるように背部に貼る」(G2000PM P166)と指導していました。G2005になり、暫くの間、大してプロバイダーマニュアルも読まずにコースで同様に指導していたら、記載内容が「添付の使用説明書に従ってペーシング電極を胸部に貼付する」に微妙に変わっていたことに途中で気づきました。添付の説明書なんて普通読みませんから、パッドの絵の通りに貼るということでしょうから、除細動を行う時と同様に右胸上と、左側胸部下に貼ることになります。
ACLS Resourse Text P122には、「前胸部胸骨左と後ろは肩甲骨の間、脊柱の左に貼る」と書かれています。ただ、同P123には、「患者の状況的に患者の背中に貼ることは困難なことがしばしばあるので、”sternal-to-apex pacing"(普通にパッドの絵の通りに貼ってペーシング)は許容される使い方」と書かれています。プロバイダーマニュアルは、万人が、より実際的に使えるという視点で作られていると思われますので、この記載になっているのでしょう。
ただし、Resourse Textには「前後に貼った方が、パッド間のインピーダンスはより低いし、電流もより高い」とも記載されています。やっぱり、可能な限り前後に貼った方が良さそうです。

心停止アルゴリズムにおける薬剤投与タイミング







思い込みとは、怖いです。
とあるMLで議論が交わされ、AHA ACLSの心停止アルゴリズムの薬剤投与方法で今更ながら自分の考え違いに気づいて、認識を新たにしています。例えばエピネフリンは、1度目もしくは2度目のショックの後に投与し、以降は3-5分毎に投与する訳ですが、かつリズムチェックの後出来る限り速やかに投与する、との記載もあります。このリズムチェック後投与という記載が、なぜか頭から抜けていました。我々の周辺では単に3−5分毎に投与とする指導が主流であった気がします。
以下、今現在の個人的な結論です。

薬剤(例えばエピネフリン)投与において、「単に3-5分毎」が原則であり、「3-5分の原則を守りつつリズムチェック後速やかに薬剤を投与する」は時により実践的であり、オプションとして十分考えうる、と理解していたことは、自分の思い込みであった。
「3-5分の原則を守りつつリズムチェック後速やかに薬剤を投与する」がAHA ACLSプロバイダーマニュアルの示すアルゴリズムであり、これを指導することが原則(理想)である。

なお、「3-5分毎投与」はAHAガイドライン2005、ACLS Resource Textに記載はありますが、CoSTRには記載がありません。「リズムチェック後投与」はAHAガイドライン2005に記載はありますが、ACLS Resource Text、CoSTRには記載がありません。
また、AHAガイドライン2005(日本語版) P80 3-5分ごとにアドレナリン1mgを静脈内/骨髄内投与することが適切である(クラスIIb)、同P81 心停止に対するアトロピンの推奨容量は1mg IVであるが、心静止が持続する場合は、これを3−5分ごとに(最高3回或は総投与量3mgまで)反復投与できる(クラス未確定) と「3−5分毎」に関わるエビデンスレベルの記載があります。
「3-5分毎投与」はあまり根拠はなく、エビデンスレベルも低い、あくまでも専門家のコンセンサスです。

「3-5分の原則を守りつつリズムチェック後速やかに薬剤を投与する」を受講生に伝えることは易しくはないためか、インストラクターや受講生により、「3−5分毎投与」のみで指導していたり、「リズムチェック後投与」のみで指導している例もありますが、「3−5分毎投与」が「リズムチェック後投与」に勝る原則であるという根拠はありませんし、「3−5分毎投与」を優先して「リズムチェック後投与」投与に反すること、或は「リズムチェック後投与」を優先して「3−5分毎投与」に反すること、これら双方の優劣もはっきりしません。どちらかが許容され、どちらかが許容されない、ということも言えません。
双方を守る、「3-5分の原則を守りつつリズムチェック後速やかに薬剤を投与する」がやはり原則と考えざるを得ません。どのように受講生に易しく伝えるか、悩みどころです。

しかししかし、最大の大原則は、薬剤そのものに確たるエビデンスはなく、もちろんその投与タイミングにもエビデンスはなく、大して重要ではありません。このことはAHAガイドライン2005にも明記されています。ぶっちゃけ、どんな投与法でもHigh Quality CPRや早期除細動をしてくれていれば良く、インストラクションにもこの原則を抑えた上でのバリエーションがあって良い訳ですが、やはりAHAインストラクターとしては指導のスタンダードを抑えておきたく、ここ数日、悩んでいるわけです。

2009年5月18日月曜日

いでで、、、


鈍痛でしたが、良くなってきました(笑)。っていうか、何だか全然分かりませんよね。

Early Consultation

Class I

1. A 12-lead ECG should be performed and shown to an experienced emergency physician within 10 minutes of ED arrival on all patients with chest discomfort (or anginal equivalent) or other symptoms suggestive of STEMI. (Level of Evidence: C)


ACC/AHAのSTEMIのガイドラインでは急性冠症候群(ACS)を疑う患者が救急外来に来たら10分以内に12誘導心電図を記録し、経験豊富な医師に見せる、という方針がクラス1の推奨です。当院は50人を超える研修医が勤務しており、上級医の指導の下、救急外来を守ってくれています。ACSを疑う患者が来たら即座に12誘導心電図を記録してくれます。大変優秀な研修医たちです。しかしながら、経験豊富な医師、即ち循環器医にコンサルテーションするタイミングが遅れることが大変多いです。明らかにSTEMIであればすぐさまコンサルテーションが来ますが、微妙な所見だったりするとコンサルテーションを躊躇するようです。





先日も、研修医相手のクルズスで上記ガイドラインを紹介し、ACS疑いの患者が来たときには12誘導心電図を記録し、(心電図所見がどうであれ)とにかく早期に循環器医を呼ぶ必要がある、と強調しました。ところが、その数日後、救急外来でACS疑いの患者を受けた研修医が12誘導心電図を速やかに記録していながら、心電図所見を自分なりに判断して、STEMIと考えず、トロポニンTやその他の採血、レントゲンなどを一通り情報収集して、2時間近くしてから循環器医にコンサルテーション、その間胸痛が遷延している、、、なんてことが起こりました。循環器医がみれば、その心電図は明らかにSTEMIと判断できますので、迅速な早期再灌流療法が可能なはずでしたが、結局約2時間遅れた再灌流でした。患者さんには申し訳なかったですが、その後は最善の治療をしてあげられています。初期対応としては僕のクルズスも全くの無意味だったということです(泣)。


早期に上級医(含循環器医)を呼ばない理由として、一般的に、可能な限り情報収集してから上級医にコンサルテーションすることが慣習化しているということが大きいようですが、情報を集めてからコンサルテーションしないと上級医に起こられるケースもある、循環器医は近づき難くて(怖くて?)コンサルテーションしずらい(苦笑)、などなど原因は研修医以外にもあることは明らかです。何とか是正しなくていはいけません。

また、頭では分かっていたけど、身体が動きませんでした、ともその研修医は言っていました。教育には"知識"、"技術"、"実践"があるとのことですが、まさにこのケース、知識は伝わっても実践できていない、良い例です。教育手法も考える余地がおおありです。

2009年5月17日日曜日

胸骨圧迫中断からショックまでの時間





ご理解されている方にとっては、何を今更、、の話かもしれません。
Studies have shown that a reduction in the interval between compression and shock delivery by as little as 15 seconds can increase the predicted shock success.(ACLS Resource Text P3)
最後の胸骨圧迫からショックまでの時間を15秒程までに短くすればショックの成功率が上がり得る。
For greatest success,deliver shock 5 seconds or less after last chest compression.(AHA ACLS renewal Course DVD)
ショック成功率を上げるために、最後の胸骨圧迫から5秒以内にショックせよ。

絶え間ない胸骨圧迫はBLSにせよ、ACLSにせよ、コア中のコアであることは周知の事実です。ACLSにおいてマニュアル式除細動器でショックをする場合も、当然Hands off timeをなるべく短くするように指導はしてきました。しかし、恥ずかしながら上記のように、数秒短縮することでその時のショックの成功率が上がる、という認識に欠けていました。
ショック施行直前に行う安全確認の言葉(私離れてます、、、、云々)も5秒以内にすべし、とACLSプロバイダーマニュアルに書いてありますが、5秒という数値も上記のこととも関連しているのかもしれません。やけに長い安全確認でショックまでにずいぶん時間がかかってしまう受講生は気になりますよね。パドルを使用する場合、パドルを胸壁につけてから充電開始しつつ安全確認の言葉を発し(胸骨圧迫中断)、150-200Jなら通常3秒程の充電時間ですから、この3秒の間に安全確認を済ませ、充電終わった途端に放電、放電直後に胸骨圧迫再開という流れが理想なんでしょう。Hands off timeは最短3秒位になります。充電中も胸骨圧迫を続けた方が尚良いかもしれませんが、そこまではAHAは言っていませんし、体勢的にもちょっと辛いところです。パッドを使えば、充電中の胸骨圧迫も楽々ですし、胸骨圧迫からショックの時間も、Hands off timeも究極までに短くし得るですね。
AEDも解析後の充電中に今まで以上に胸骨圧迫したい気分になってしまいます(誤解析につながり得る機種がありますから充電中は胸骨圧迫はしないで下さい)。


2009年5月16日土曜日

コメディカルICLSインストラクター

日本においても最近は看護師等のコメディカルのAHA ACLSインストラクターが増えてきたようですが、我々の周辺ではまだまだAHA ACLSは敷居が高いせいか、看護師インストラクターはいません。当院では院内でICLSコースも開催されています。看護師、理学療法士、臨床工学師、歯科技工士、薬剤師などなどコメディカルのICLSインストラクターが生き生きとインストラクションしています。AHA ACLSコースではあまりお目にかかれない光景です。極めて質の高い方もいればそうでない方もいますが、気軽に参加できるため多くの方がインストラクターとして参加します。裾野が広がるという意味では、良いことだと思います。インストラクションすることでACLSの知識・技術が深まるし、成人教育について学ぶことも多々あります。コースの質に関しては多少問題はあるものの、多くの受講生には満足して頂いていますし、スキルも習得して頂いていますので最低ラインはクリアしています。コメディカルにとってICLSという場は貴重なものなのかなと、今更ながら感じた一日でした。そのようなやる気のあるコメディカルのサポートをしてあげたい気持ちもあり、ICLSにも首を突っ込んでいます。

自分としてはもちろんHigh QualityなAHA ACLS courseを展開していきたいと思っています。
そして上記コメディカルの方々が心肺蘇生とその教育により興味を持って頂き、AHAコースを受講頂いたり、更にはAHAインストラクターを目指して頂けるようならこの上ない喜びとなります。

2009年5月14日木曜日

BVMで換気がうまくいかない場合

基本を大事にするという意味で、気道管理の基本を見直しています。up to dateにBVM(バッグバルブマスク)でうまく換気ができない場合の原因と対処法が記載されています。①経験不足の人 →経験のある人と代わりましょう、って身も蓋もないですが、大事なことですよね。特にマスクの密着が問題となる場合が多いとされています。②気道確保が不十分 →再確認 ③airway adjuncts(OPA,NPA)未使用 →正しく使用 ④不適切なマスクサイズ →両口角とairway adjunctsを全てマスク内に収める ⑤マスクの密着不良 →ひげがはえている人はゼリーを塗ったり、水で濡らすことにより密着しうる、歯のない人は入れ歯を入れ戻したり、ガーゼを口腔内にいれてほおを膨らませたりすると密着しうる。
当たり前のことばかりなのでしょうが、⑤は現場では思いつかなかったかもしれません。

2009年5月13日水曜日

TCP追記

ACLSコースにおいて、徐脈の管理の一つの肝はTCP(経皮ペーシング)です。症候性徐脈の場合はTCPをまず用意し、アトロピンが効果が無いようならすぐに作動させましょう、特に2度房室ブロック(Mobitz2型)や3度房室ブロックの場合はアトロピンは効果が期待できないため遅れることなくTCPを作動させましょう、とされています。
しかしそのエビデンスは明確なものはないようで、例えば、院外の症候性徐脈に対するTCP使用は効果が見いだせなかったとするsystematic reviewResuscitation. 2006:70:193-200. )もあるようです(まあ、TCPの症候性徐脈へのエビデンスなんて、アウトカムの設定も難しいような気がします)。
特に循環器医は徐脈には慣れており、いくら症候性徐脈でも、たとえ3度房室ブロックでも、経過や病態、補充収縮の程度やQRS波形などで徐脈としての重症度は推し量れることが多いし、経静脈ペーシング挿入にも長けており、TCPまで使用することは少ないのではないかと思います。循環器医へTCP使用を啓蒙することは結構難しいと思いますが、昨日お書きしたようなケースや、広範前壁心筋梗塞の合併症として生じうる高度ブロックなどは補充収縮が乏しく重篤な展開になることがしばしばです。そのような病態を想定させてTCPの有用性をお伝えすることが多いです。massとしての有用性は証明できなくとも、大きな恩恵を被る症例があることは間違いありません。
AHA/ACCのSTEMIのガイドライン(http://circ.ahajournals.org/cgi/reprint/110/9/e82)でもTCPは比較的広い範囲でclass Iの適応とされています。ガイドライン様がおっしゃっているから、TCP使いましょう、とお伝えすることも効果的な場合もあります。

2009年5月12日火曜日

TCP著効

ちょっと前の日のこと。70代男性。主訴嘔吐、失神。救急隊現着時バイタルがHR30台と徐脈、血圧70台とショックであることから循環器への救急搬送となりました。救急外来で予め除細動器+TCPを準備し待機していましたが、救急外来搬入時はHR90の洞調律で、血圧も160/と高めで、自覚症状も改善していました。ただ、救急隊の心電図記録をみると、HR30ほどの完全房室ブロックでした。12誘導心電図記録したところ、洞調律でしたが、1度房室ブロック、右脚ブロック、左軸偏位でした。おまけにV1-4ST上昇しているようにもみえ、研修医が静脈路確保を試みましたが、難渋。その間心エコーを施行、左室の局所的壁運動異常は明らかでなく、STEMIではなさそうでした。エコーを始めて数十秒ほどしたところで突如左室運動が停止、モニターをみたらP波のみの波形、いわゆるventricular standstillという状態でした。全く補充収縮が出ません。患者は意識消失し痙攣。CPRを開始しつつ、すぐにパッドを貼って、TCPを作動させました。100mAほどでペーシング捕捉。脈も触れるようになりました。しかしながら、患者さんはTCPの刺激に著しい苦痛を訴え悲鳴をあげていました。でも、TCPやめると心停止となってしまうし、静脈路はまだとれていなくて鎮静鎮痛もできないし、アトロピンやカテコールアミンも投与できません。大変困惑しました。我慢してくださーい!と励ますしかありません(苦笑)。その後ようやく静脈路も確保でき鎮静剤投与可能となりましたが、このころ自脈もHR30ほどでしたが出現してきており、スタンバイペーシング状態にしTCPをoffとして、そしてカテ室で経静脈ペーシングを入れました。次いでCAGを施行しました(3枝病変でしたが、ACSの明らかなる責任病変は認めませんでした。少なくともST上昇を説明しうる病変はありませんでした)。虚血とブロックの関連は判然としませんので、後日permanent pacingを植え込みました

ということで、久しぶりにTCP様々という症例に遭遇しました。この事例の初療のポイントは

1.完全房室ブロックへの対応はやはり油断できません。

2.TCPを準備していたことがきわめて効果的でした。CPRは最小限で済みました。

3.状態悪化時、患者の状態は心停止、波形はventricular standstillで、asystoleの範疇に入ると思われますが、このような特別なケースではTCPが著効します。

4.TCPの刺激に耐えきれないほどの痛みを訴えるが、静脈路確保に難渋、TCP止めると心停止。このジレンマに悩みました。

一般的に循環器医は経静脈ペーシング挿入にも長けていますし、TCPを軽視する傾向にありますが、さすがにこのようなケースはTCPの準備をしていないと焦ると思います。ACLS講習会に携わるようになり、TCPがそれまで以上に身近になり、このような状況も無難に乗り越えることができ、よかったです。

旅客機内での緊急医療行為

旅客機内で急病人が発生した際に乗り合わせた医療従事者が医療行為を施行し、経過が芳しくなかった場合に免責されるか否か?という問題。免責されるとは思うものの、明文化された文書は見たことがありません。日本には”よきサマリア人法”はありません。尊敬するACLSインストラクターから、以下の情報を得ました(有り難うございます)。①機内で行った処置や診断については免責されるというのが基本的な法的考え方であり、”緊急事務管理”と呼ばれ、重大な過失がなければ損害を賠償しなくても良い、②傷病者から賠償請求されても裁判所が医療従事者に損害賠償を命ずることはまずない、③万が一裁判となり、医療従事者側が敗訴した場合航空会社が損害賠償を補填する、だそうです。

そういえば、1−2年前に、着陸15分程前の国内線旅客機内で心肺停止に陥った傷病者に乗務員がAEDを装着しようとしたところ、乗り合わせた医師が、"AEDなど張っても無駄だ"、との趣旨のことを言い、装着されない事例がありました。着陸後空港で待機していた救急隊がAED装着したところ、VFで、遅ればせながら除細動され、ある病院の救命センターに搬送され、STEMIの診断。しかしながら低酸素脳症で不幸な転帰を辿ったとのこと。この医師も機内の救急対応に名乗りをあげた点は評価できますが、その後の対応についてはかなり問題があると思われます。それでも免責されるということなのでしょう。

2009年5月10日日曜日

新潟大学ACLS

この週末は新潟のACLSコースに参加しました。昨年5月以来、2度目の参加です。受講生36人、6stationという比較的大規模なコースでしたが運営はスムースで、無事全員合格し順調に終了致しました。受講生の多くが看護師でしたが優秀な人が多く驚きました。インストラクターの多くが東京など県外からの参加でした。経験豊富なインストラクター達で質の高いコースを提供できたのではないかと思います。そして、新潟コースの最大の特徴は有能なスタッフの存在です。スタッフは地元新潟の医師や看護師さんたちで、大変献身的で気も利くし、優しくて、皆さん良い方ばかりです。本当によくコースを支えてくれました。
コースとは関係ないですが、日本酒もおいしかったです。2日目は二日酔いで頭痛に悩まされましたが、コースの質を落とさぬようにがんばりました。
次回は11月開催の予定です。スケジュールが合えば是非参加したいと思います。飲み過ぎには注意します。

2009年5月8日金曜日

また大木隆生

2月の末に慈恵医大血管外科大木隆生先生に御紹介させて頂いたDAA+TAA切迫破裂の患者さん(http://jblog20090211.blogspot.com/2009/02/blog-post_8132.html)。難易度の高い症例でしたが、ステントグラフトで急場をしのいで頂けました。詳細な報告書を受診直後と、治療直後に頂きました。その後慈恵の外来でフォローされていますが、患者さんは痛みはとれて元気に過ごされているということです。しかしながらendoleakにより瘤が拡大傾向にあり、ステントグラフトによる追加治療が必要とのことでした。先日大木教授からレポート用紙2枚に渡る、上記内容を含めた詳細な記載の経過報告書を頂きました。endoleakが生じた理由とともに、それに対する対処方法を複数(外科的開胸手術を含む)挙げた上で、成功率、合併症、侵襲度、などを総合的に考慮した上で最もバランスがとれた方針がステントグラフトであろう、、というような内容の記載でした。左右の頚動脈にバイパスをつないで、左総頚動脈をjailする形で大動脈弓部にステントグラフトを追加留置するようです。
元々極めて対処が困難な高齢患者ですから、万事うまく行くとは全く思っていませんでしたので、追加治療を要することになることは想定内のことでした。感心したことは、多忙な業務の中で、患者の治療経過を紹介元に逐一詳細な報告をしている大木教授の姿勢です。臨床家として学ぶべきことが多いです。

2009年5月6日水曜日

龍気


で、やっぱり温泉ですね。久しぶりに温泉に入りました。加水なし、加温なし、循環なし、のかけ流しですね。温泉の基本です。湯治にいらっしゃっている方もいるような温泉でした。くせのない単純温泉ですが、大変満足しました。

山菜











山菜三昧です。木の芽、うど、ぜんまい、アザミ、コゴミ、うるい、しょで、タケノコ、、、。天ぷらも頂きました。

2009年5月5日火曜日

芝桜


一面芝桜です。青空と、気持ちがいいです。たまには息抜き。

2009年5月3日日曜日

OPA,NPA


気管挿管で思い出しました. G2005においては心肺蘇生開始初期の10分程は高度気道確保の重要性は乏しいとされ、ACLSコースでは気管挿管手技は指導することはほぼなくなりました。そのかわりairway使用が推奨されています。頭部後屈顎先挙上でも十分な気道確保ができなければ積極的に使用しましょう、という方針です。意識がなく、咽頭反射等がなければ原則第一選択はOPA(口咽頭エアウェイ)です。意識があったり、反射が残っている場合はNPA(鼻咽頭エアウェイ)を使用することになります。コースをやっているとわかることは、多くの医療施設でNPAのみ使用し、OPAはあまり普及していないということです。NPAは細いですから、気道をしっかりと確保するという意味ではOPAのほう効果的なのかもしれません。OPAを使用してもうまく気道確保ができない時、NPAとの兼ね合いはどうするのだろうかと、疑問がわいて、Up to Dateを調べてみますと、なかなか興味深い記載でした。
OPA挿入後換気において問題が生じたら、一度抜いてみて再挿入してみましょう。それでも問題があるようでしたら、サイズが適切か確かめましょう。そして、少なくとも1つのNPAを挿入しましょう。。。
If there are problems ventilating the patient after insertion, the OPA should be removed and reinserted. If ventilation problems persist, the clinician should verify the size of the OPA (often a larger OPA will succeed where a smaller one fails) and insert at least one nasopharyngeal airway. 

これって、OPAとNPAは併用しうるという意味だと思います。こんな一文もあります。
OPAは1つあるいは2つのNPAで補足されうる。
The OPA may be supplemented by one, or even two, nasopharyngeal airways. 
2本のNPAとOPAを使用している姿を想像すると、結構壮絶です。気管挿管のほうが楽そうですね。

病院外AED救命率が倍に(2009年3月29日朝日新聞)

古い話で申し訳ない(笑)。


恐らくこれは今年のCirculationに発表された論文が元ねたと思われます(Circulation. 2009;119:728-734.)。院外心肺停止の蘇生率が向上している嬉しいデータですよね。ただ、この向上には公共に配備されたAEDの恩恵はほとんどないようです。救急システムの発達がかなり貢献しているみたいです。市民によるAED使用での蘇生率向上のデータを出すにはもう少し時間が必要と思われます。この論文の驚くべき結果のひとつに、院外心肺停止の予後良好に寄与する因子として、気管挿管が挙げられていることです。High Quality CPRとの合わせ技なら効果あるのかもしれません。G2010作成に一石を投じるかもしれません。

2009年5月2日土曜日

AHA ECC公式日本語サイト

4月30日にAHA ECC公式日本語サイトが開設されました。



なかなか洗練された作りになっており、日本でのAHAコースの普及にも役立ちそうです。今まではAHAコースについて知りたい、というひとには不本意ながら(苦笑)日本ACLS協会や日本蘇生協議会のホームページを見て頂くことをお勧めすることがありましたが、今後はこの公式サイトをお勧めすればよいので嬉しいです。
日本でのAHAコースの急速な普及や、本場米国を凌駕している日本のACLSコースの質の高さをAHAは十分認識していると伺っています。それゆえに日本を重要視しているようです。日本を大変意識したこのサイト開設は我々インストラクターとしても大変心強いことです。