2009年7月24日金曜日

残念。

拡張型心筋症に伴う原因不明の失神は突然死の高リスクであり,一方,拡張型心筋症では冠動脈疾患と異なり,電気生理検査で心室頻拍・心室細動が誘発されない場合にも心室頻拍・心室細動の発生頻度が高いことよ,原因不明の失神を有する拡張型心筋症では,電気生理検査にて心室頻拍・心室細動が誘発されない場合にも植込み型除細動器治療が妥当とする報告もみられる(日本循環器学会 不整脈の非薬物治療のガイドライン2006)


ちょうど同じくらいの年齢の2人の拡張型心筋症患者さん。ともに原因不明の失神をきっかけに、植え込み型除細動器(ICD)をお勧めしたところ1人の方は植え込み、1人は同意が得られずやむなく経過観察としていました。

時期を同じくしてお二方ともに遠出の最中にイベントが生じました。
ICDを入れていない方は突然死してしまいました。ICDを入れた方は、ICDが頻回に作動したようですが、何とか無事で現地の病院に入院されているとのことです。
対照的な結果になってしまいました。ICDの救命力はすごいです。亡くなってしまった方には、もっともっと強く強く強くICDをお勧めすれば良かったと思ってしまいます。残念です。ご冥福をお祈り致します。

2 件のコメント:

  1. こう言うのは難しいですね。確率の問題なので、、、

    臨床医はいつもこう言った事に悩みながら仕事をしている事を理解して頂ければ良いのですが、、、、

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  2. フォローのお言葉有り難うございます。
    日々、学ぶことがたくさんあります。。。。

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