AHA ACLSの脳卒中は、虚血性脳卒中を如何に迅速に線溶療法(tPA)に持ち込むかということに焦点が当たっています。大変シンプルです。脳卒中が疑われる患者を特定し線溶療法を念頭にCTをとりつつ迅速に専門医へ受け渡す、大雑把に言えばこれだけです。NIHSS(NIH脳卒中スケール)については「詳しい説明はACLSプロバイダーコースの範囲を超える」と記載されています。確かに、非専門医やパラメディカルが無理にNIHSSで評価しても、患者が得られるメリットはあまり無いかもしれません。
シンプルで頭では理解し易い反面、コースでは座学のみのため意外と実際の対処にはつながりにくいかもしれません。DVD中寝ちゃう受講生もいるし(苦笑)。
一方、ISLSは、客観的な意識障害の評価を行い、脳卒中スケール(NIHSS)による評価を行い、初期診療における呼吸、循環管理を行う、また代表的な脳卒中(脳出血、くも膜下出血など)についても検討する、といったことが到達目標として挙げられています。明らかにAHA ACLSのそれより範囲が広いです。線溶療法のみならず様々な脳卒中患者に対する初期対処法を学ぶ講習会ということです。
上記評価方法を実技として行うため、技術が身に付き易く、脳卒中全般に対する理解も深まります。また日本では比較的多い脳出血の症例などに対する実技練習もあり、現場に即しているといえばその通りかもしれません。ただし、最も重要と思われる虚血性脳卒中への迅速な線溶療法(Time is brain)の意識がやや薄まったり、場合によっては不慣れなNIHSSに手間取り、そのため線溶療法が遅れたりする事態につながりかねないのでは?なんて気持ちにもなったりします。講習で得られた知識や技術がどこまで患者のメリットにつながるかは分からないという気もします。自分でやりすぎず、(施設的な環境が許せば)早く専門医を呼ぶのが大事かなと。プロバイダーと専門医の役割の境界をもう少し明確にすると分かりやすいかもしれません。
模擬臨床においては受講生が患者役をしますので、上手下手も当然あり、質の均一化も難しい面があります。
双方のコースの優劣は特にないと思います。受講生としては、双方のコースの目標を理解した上で良いとこ取りすれば良いのでしょう。あくまで脳卒中への理解がまだまだ浅い自分の私見です。
個人的には、だいぶ脳卒中へ親しみが湧きましたから、AHA ACLSコースの脳卒中の指導も少しゆとりを持てそうな気がします。
私が受けた時には、、、時間管理が最悪でした。16時半に終わると言う予定になっていたのに、、、、、終わったのは17時半でした。
返信削除どうしても日曜日しか、、、、と言う患者さんの家族と約束していて、約束時間が17時半!!約束した自分も悪いですが、、、、、1時間余裕をみたら普通大丈夫ですよね。
その他一杯あったのでコースディレクターの先生に直接意見してしまいました!!
kekimura99さん、有り難うございます。
返信削除時間管理は最も重要ですよね。
日曜日の夜にもお仕事の予定を入れるkekimura99さんには感心致します。
日曜日に仕事を入れるのではなく、入れざるを得なかったのです。
返信削除病状説明は、「何日の何時に来て下さい」と言えるような病院でないのです。ほとんど土日か夜です。当直だったりすれば、その日に入れますが、、、、ちょうど勉強会だったので(車を病院に置いて、電車で会場まで行ったので、、、病院は駅の近くなのです)。