胸痛を主訴に救急搬入された高齢男性。救急外来搬入直後に素早く12誘導心電図を記録したところV1-2でST上昇を認めます。しかしながら胸痛は心電図記録直前に自然消失。
症状消失しているけど、STEMIかな?と思い、心電図記録直後(ほぼ同時)に心エコーを当ててみたら、左室収縮は良好で、明らかな壁運動異常は認めませんでした。あれ。早期再分極?
エコー後にもう一度12誘導心電図を記録したらST上昇は軽減していました。
T波終末の陰転も認めるし一過性虚血を生じていた可能性は極めて高いとして、結局冠動脈造影を施行。左冠動脈前下行枝にACSを疑う99%狭窄病変を認め、PCI施行致しました。
心電図ではST上昇していたものの、ほぼ同時に行った心エコーでは左室収縮能は正常でした。
冠動脈が閉塞すると、①血流低下②心室機能低下(拡張能→収縮能)③心電図ST変化 ④胸痛 の順番で変化を生じるといいます。
冠動脈が再灌流すると、どんな順番で上記所見は解消されていくのでしょうか。何となく④→③→②の順かと思っていましたが、違うのかな?ST上昇が残存していても左室収縮が正常化することはありえるのでしょうか。
なんか、釈然としません。どなたか教えてください(笑)。
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